《詩》月に溶けた男

月が唄う 風に千代紙が舞う

彩りが空高く吸い込まれ消ゆ


光が差し込み伸びゆく影

大きな一本杉を示す


頭上から垂れ降りた蜘蛛の糸

浮かび上がった男の姿、遠く

静寂の中、真紅の雫が滴り落ちる


呑み干す僧の目玉は、四方八方ぐるぐる回る


今宵も月は満ちている

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