第3話父親

「碩学のファインマン事件」の初期の頃、2015年1月ごろか、福島瑞穂さんの「戦争法に反対するメッセージを送ってください」という番組に何通かメールを送った。

「戦争って何って考える。でもそれを考えようとすることがもう」

「最後はカネに換えるから、いまの右翼に嫌がられるかな」


 親父がテレパシーに現れた。

「群馬県伊勢崎市の「斉藤」の家は奥州藤原家の落人の末裔」

「奥州藤原家ってことは土佐の長宗我部氏じゃないの?」

「そう。で、長宗我部氏の末裔が…」

「坂本竜馬か!」

「そう。お前は坂本竜馬の4代あと。直孫(じきそん)」

「じゃあ、33歳で暗殺されたはずの竜馬は生きていて…」

「そう。一時的に群馬県南部に逃れ、ここを「伊勢」崎。と名付けた」

「Multi Account の法則」

「お前の爺さんは身長195cmあった」

「ばあさんは129cmしかなかった。じいさんはモテモテだったが、種付けしたのはチビ女ばかり。斎藤家隆。東大法学部教授だった」

「「ゴルゴ13」の作者の「さいとうたかを」はじいさんの子供だ」

「斎藤家隆は東京新宿の落合に住んでいる。まだ生きているはずだ。100歳は越えているが」

「「ゴルゴ13」も本当の作者は斎藤家隆。いろんな面白い話を書いている」

「今までの稼ぎで財産は4億は持ってる。正当な相続人を探していたが、今回の世界平和でお前が直孫(じきそん)に選ばれた」

「退院したら村田美夏と一緒に訪ねてみろ」

「落合?海城の近くじゃないか!じゃあ母ちゃんが俺に海城を奨めたのも、新宿に通い続けたのも斎藤家隆に逢うためだったのか」

「奥州藤原氏の祖先はずっとさかのぼると、藤原道長、藤原不比等、そしてヤマトタケルに行き着く」

「待てよ。ネギシタケシとムラタミカ。タケシとミカ。ヤマトタケルとヒミコか!」

「そう、その二人の子孫」

「美夏ちゃんはお祖父さんが中曽根康弘だって言ってたよね?」

「中曽根康弘さんは本当はお父さんなんじゃ。お祖母様が私の本当の母親。中曽根康弘さんはお祖母様に私を産ませたあと、当時港区で1億2千万だったアパートを生活の糧として贈与したんじゃ」

親父が再び出て来る。

「俺の兄貴。お前の叔父。ナオたちの父親は「根岸久」。お前も随分可愛がってもらったろう?」

「叔父さんは中卒で働きに出て親父を東大まで出してくれたんだよね」

「兄貴はその後、苦学して夜間高校を出て30過ぎて群馬大学理工学部を卒業したんだ!」

「へー、そうだったんだ」

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