第16話

学校だりぃ〜〜〜


別に学校行って友達とべらべら話すのは楽しいからいいんだが授業がだるすぎんだよな、課題とかでるし。


まぁそんなこんなで眠たい目を擦りながらも今日もいつも通り学校に行く。

そういえば昨日あいつ、千里のやつ結構暴れてたと思うが朝は何もしてこなかった。


俺の中での最悪の状況は、朝起きたら俺のそばにいるというのを予想していたが幸い何も起こらずに俺は今超元気である。



「よっす、ふじぃ」


超久しぶり出てきたと思うがもう一回言うこの男の名前は早川だ。


「おっすおはよー」


早川は今日もスマホで何かを見ていた。今日は多分

ゲームをしているのだろう。だってこいつの指めっちゃ動いているからな。どうせこの動きからして音ゲーだろう。


まぁそんなことは置いておいて、だ。

おーーーれは英語の小テスト勉強しないと死ぬんだよ!!!

ということで、単語帳を早速出し勉強に取り掛かる俺であった。


「今日のやつ勉強しなくても1〜20の範囲だし簡単だから勉強しなくてもよくない?」


音ゲーをしている早川からそんな声が聞こえる。


「まぁ普通のやつじゃそうだろうな。んじゃ聞くが、中学英語も危ういやつがいけるとでも?」


「あ、すみませんでした。」


「だろ、だから勉強してるんだよ」


くそ、英語苦手なんだよなぁ。なんで他国の勉強しないといけねぇんだよ。俺海外行くほど頭よくねーし絶対行く機会ねーし。そもそも勉強してもできる自信ねーーし!


はぁ………。

俺はHRが始まるまで永遠と自分の席で勉強をしていた。



「おーい、HR始めるから座れー」


ガラガラガラと8:35分に教室に入ってきた先生はいつも通り、教卓の前に立った。


「今日の休みは、、そこの席誰だ?」


まだこの学年も始まったばっかりなので先生も全然覚えきれてない。名前順だったが、席替えをしたから余計だろう。


「ほんじゃあ、だ。お前らにとっていい話。だろう重大発表がある」


重大発表?行事も近くないし、なんかあるっけ?

そんな中みんなざわざわと教室が話し声で交わっている。


「実は、転校生が今日来ている。いきなりだが、急遽両親の転勤で来たそうだ。仲良くしてやってくれ…………」


「「「えぇぇ?!」」」


女子か?女子か!?女子なのか?!

イケメンくるかなぁ!?

女子目当ての男子生徒と、イケメン男子を願う女子で教室は溢れかえっていた。

やめてやれ、これでなんか違うみたいな顔したら失礼だろうが。


俺が転校生の立場で、こんなこと言われて教室に入った瞬間変な目で見られたら俺次の日から不登校確定だわ。

だから俺はずっと黙っていた。


「なぁ、ふじぃ女子かな?」


お前もかよ。早川。


「さぁな」


俺が幼稚園の頃に助けた、あの子。なんていたら感動の再会で俺のラブコメがスタートするが。。

残念でしたね!俺はそんな人いませ〜ん。


なので、俺は黙って何も期待しないまま頬杖をついてだらけていた。


「んじゃあ、呼ぶぞ〜」


そして、廊下で先生に呼ばれて入ってきた生徒を俺は目撃した。


「女子ダァ!」


ピンクの髪に、クリクリとした目、完璧な横顔。


「えへへ、みなさんよろしくお願いします」


俺は、明日から学校に行かないと決断しそうになった瞬間であった。


「青山千里です」


俺と目線があった。


みなさん、ラブコメが始まるのではなく、俺の物語が終焉を迎えそうです。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る