第4話

「あーちゃん大好きぃ.....大好き......きぃ.......きぃ.....きぃ」


はっ...........朝だ。

耳に残るような甘い声と共に目が覚めた。


その前に、知ってる天井だ(遅い)。


昨日に続き中学の頃の俺に固執していたあいつ..........千里の夢を見てしまった。


クソっ.........あいつの声が正直可愛くて記憶に残るのがまた腹立つな......。

俺の生活を狂わしてきたあいつには少し怒りを覚えている。過去形だけではない、今も夢の中まであいつは俺を狂わしているのだ。


てか今日のベットいい匂いだなぁ........前買った消臭スプレーが役立ってきたのだろうか。果物のような甘い香りがする。


そういえば、あいつに抱きしめられた時も同じような匂いをして........あぁぁ!やめだやめ!こんなこと思い出すからこんな夢を見るんだ。


とりあえず、起きてしまったのでベットから体を起こし、立ち上がった。


「んっーーーーー」


体を伸ばし、筋肉の緊張を和らげてとても気持ちがいい。そのまま廊下を渡り、洗面台に立ちゴシゴシと歯磨きをする。

最近朝風呂にハマっており、眠気も取れるしスッキリしたまま学校に行ける。

昨日は朝風呂してたら遅刻しそうだったからしなかったけど......。

まぁ、そのままいつも通りのシャンプーで全身を洗いいつも通りのタオルで体を拭いた。


温まった体を冷やすため、パンツとシャツの姿で朝ごはんを探した。


一昨日買ったものが少し残っている。

ラーメンに入れた輪切りのネギと、チャーハン半分。。なんと質素なんだろうか.......すいません恥ずかし過ぎてこれ以上中身は説明できないっす!。


「チャーハンでいっか」


レンチンをして朝ごはんらしからぬ、中華をお食べになりました。


以下略させていただきます。

だって、、、とても自立してるとは言えないものが見ますので、モザイクに等しい。


略。



「行ってきまーす」


いつもの、暗くて誰もいない部屋に向かって声をかける。

今日は平日ではない、土曜日だ。

じゃあ、なぜこの時間にって?

そりゃ.......俺の好きな小説についてくる限定の付録が先着限定だからだよ!


俺は急ぎ目に鍵をズボンのポケットから取り出し、いつもどぉぉぉぉりに

鍵穴に鍵をぶっさし、まわす...........。


回らない。


まわす..........。


回らない。


まわす...........。


回らない。


あれ、鍵違う?

俺はまずこの状況ができていない、できていないがとりあえず

もしかしたら自転車の鍵、ロッカーの鍵、部室の鍵、いろんなことを考えた。


てかよく見たら鍵穴にしっかりハマらないじゃんこの鍵。。


鍵穴が壊れたとか?いや新築だし、住み始めて1年ぐらしか建ってないし

壊れるわけがない。いや、俺の扱いが荒かったらあるかもだけど。

新築でキレイなのにあらあらしく扱ったりはさすがの俺でもしないぞ?


しかし鍵はしっかりと105号室のものだ。

もう一回入れてみるが入らなかった。

オートロックキーは使わないと思って部屋の押し入れにある。

そこで俺はあるわけがないが変なことを思ってしまう。


号室...........もしかして部屋間違ってる?!

いやそんなわけないよな......あははは、そんなわけ..........。


「えっ............」


おもわず声が出てしまった。

顔を上げて扉の右上に金色で書かれた番号プレートを見てみると104と書いてあったからであった。

隣の部屋の扉を覗きに行くと俺の部屋の105としっかり書かれていた。


「ガチャ............」


俺が何で?とほけぇとしてる間に扉が開いた。

俺は流れるようにさっきまで自分の家だと思いながら住んでいた扉の方に顔を向けた。俺まさか......不法侵入しちゃった???

頭の中では、逮捕、、前科、将来不安定。犯罪者。たくさん出てくる。

そんな中、その人は扉から正体を現し俺に顔を晒したのであった。


「ばれちゃ....しょうがないよねぇ......」


ホラーのようにでてきたそいつは俺の天敵 青山千里だった。


ーあとがきー

KAC2023に挑んでいたので更新が遅くなりました。

今回もお読みいただきありがとうございます!。

いいねなどたくさんいただいていつもニヤニヤしてました。


また今作もいいねくれると嬉しいのでぜひよろしくお願いします!














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