Day13 寝るか、書くか、それが問題だ。〜好きな休日の過ごし方〜

 休日はずっと小説を書いていたいが、生理現象には抗えない。

 腹は減るし、排泄もしなければならない。

 なかでも「睡魔」は強敵だ。十分な睡眠をとっていても日に何度も襲ってくる。回避する手段は奴を受け入れ、横になるしかない。

 悪魔のささやきにのってまぶたを閉じると、瞬く間に数時間が経過している。高かった日が傾き、窓からふりそそぐ夕陽に顔を照らされ目覚めるのだ。

 奴を無視してもいいことはない。なんなら素直に受け入れた方が、創作ははかどる。


 起きてから一時間くらいがゴールデンタイムだ。前夜に悩んでいたプロットが嘘のように完成していく。休日の朝はオフトゥンのなかでスマホの画面に向かって高速フリックするに限る。そして、ひと段落ついたら二度寝するのだ。


 幸せを噛みしめつつ、夢の中へ舞い戻る。


 そして、また寝起きのすっきりした頭で新たな物語をひらめく――なんて、都合のいいことはない。がっつり寝てしまうので、気が付いたら昼を回っているし、寝過ぎると逆に疲れるという本末転倒さを味わう。

 爽快感より罪悪感が勝るのだ。身体のダルさと相まって時間を無駄にしてしまった後悔が胸に湧き上がってくる。


 結局、早起きしようが「睡魔」は定期的に訪れるので、トータルの活動時間は同じだ。「睡魔」を攻略する方法があれば、ぜひ教えてもらいたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る