第七話 続:人形は恐いモノなのか?
さてまず始めに訂正とお詫びを申し上げます。
これを書き始めた時は主に『金縛り』括りのつもりでしたが、それだけばかりじゃネタは尽きるし、じゃあネタを作ってやるよと勃発しても困る。
もしかするとネタじゃなくて訓練なのかもしれないけど……(´-∀-`;)それもなぁ……💧
なのでこれからは『比較的怖いネタ』という風に広範囲の話に変更していきたいと思いますのでどうかご容赦お願いします(●ᴗ͈ˬᴗ͈)))
また以前からズルズルと引き摺っているネタもありますが、なかなか書き出すにはまだ心の余裕と勢いが足りないので、それまでは別の話を綴っていきます。
ちなみに今回はそんなに怖くない……と思う、勝手な考察の類でございます。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
昨年11月にテレビ番組『クレイジージャーニー』で、呪物研究家 田中俊行氏が紹介されていた。
この人は世界中の呪物を集めていて、自宅がそういった曰く付きな代物で一杯になっているお方だ。
語られるエピソードもなかなかに興味深い。
その方が番組で紹介した一つが、とある曰くありで引き取った日本人形。
オカッパ髪の童女ではなく、淑やかに髪を結った橙色の着物美人だ。
とにかくその実物をスタジオに持って来たのだ。
詳しい曰くは忘れたが、この人形を貰い受けた時、色々と体の調子が悪くなったりしたそうだ。
それを聞いてスタジオが一瞬騒然となるが、田中氏はあっさりと
「いえ、僕がいけないんですよ」とのたまう。
「持ってきてもそのまま箱に入れっぱなしで、雑な扱いをしていたんです。
だから箱から出して棚にちゃんと置いたら、何事も無くなりましたから」
流石は呪物収集家、ちゃんと理解がある。
ちなみに呪物と言っても、必ず『
本来『呪』というのは『
だから身を護る護符、お守りも広い意味で呪物と言うのだそうだ。
なのでこのお人形も命が入っている(または念が)ということで、ある意味呪物という事になるのだろう。
それにしても生き人形と思うせいなのか、画面越しにも感じる存在感。
穏やかそうな横顔なのに、ビビりな私は真面に見る事ができない。
人形霊=何を考えているか分からない=怖いモノという、刷り込まれた偏見のせいかもしれない。
ところが最近になって、ふと思った。
もしかしてテレビに引っ張り出されて、ちょっと戸惑っていたんじゃないのか?
以前、霊能者さんと話している中、ネタになる話を色々と貰ったが、その中にお人形の話があった。
私は知らなかったが、目が動く人形の動画がネットにアップされたことがあるらしい。
おそらく持ち主が氣がついて、そっとカメラを仕込んでいたのだろう。
動画にはバッチリと人形の目が動くシーンが映っていた。これはたちまち話題になり、かなりの再生数になった。
「そんなの流しちゃって大丈夫なんですか? なんだか怒られそうですね(呪われそう)」と私。
「そりゃあ嫌でしょう。なんたって世界中に流れちゃったんだから」
普通に嫌なのか。
そうなのだ、考えてみたら当たり前なのだが、彼ら彼女らにも、そういうプライバシーポリシーがあるようなのだ。
これが単に動物とかだったら、世界中に配信されても別に歯牙にもかけないだろう。猫とか犬とかリチャードソンジリスとか、たとえあられもない姿を勝手に使われても、リベンジポルノだとか騒がない。
なんのこっちゃだから。
なのだが、人に似せたモノは人と似た感覚があったりする。
これは動物よりも知能が高いせいだ。
「精神感覚は子供だけど、知能はあるのよ」
霊能者の先生に聞いた言葉だ。
だから人形霊ではないが、座敷童様なぞはイタズラ好きだったりする。一方で福ももたらしてもくれたりするのは、人が望んでいる事を的確に把握出来る知能があるからこそだ。
ついでに言うと子供のように頭が柔らかいのか、覚える能力も高い。
人の言葉もすぐに覚えてしまうから、バイリンガルなんかザラなんじゃないだろうか。ABCからやり直さなくてはならない私にはちょっと羨ましかったりする。
(いや、そこは人としてまず努力しろよ(;´・ω・) )
話を元に戻すと、彼女の強い存在を示す気配は、そういう勝手に晒された嫌~んな氣なのじゃなかったのだろうか。などと想像する。
もっとも先にも言った通り、私の怖がりによる先入観からの思い込みの場合もあるのだが。
何しろ第五話でチラリと書いた松原タニシ氏の持っている市松人形は、彼のために体を張ってネタを作ってくれたりしているらしい。つまり積極的に使っていいよという事だね。
だから一概にみんな嫌だと思っているとは言えないので、もしかするとけっこう彼女も、持ち主のために頑張ったのかもしれない。その氣合いか?
ただこんな話もある。
ある人が先生に相談した。
自分の家の西洋人形が生きているのか見てもらいたいので、ここに持って来ていいだろうかと。
先生はちょっと霊視して答えた。
「う~ん、外に出たくないようよ。本体を外の氣に晒したくないんだって」
そういうわけで人形本体ではなく、後日写真で確認したのだそうだ。
って、すでに外に出たくないって、返答が来ている時点でもう答えが出ているのだが、どうも先生の視えているモノとその人形の実際の姿に相違点があるので一応確認となったらしい。
それというのも、霊体というのは姿を変えるからだ。
人や動物も成長すると、大きくなったり姿を変えていくものがほとんどだ。
ただ元が生物でなかったモノ達は中身(霊体)が成長していくようで、先生の霊視によるとすでに人サイズに大きくなっているらしい。
しかも左目の色も変化してオッドアイになっていたそうだ。
そう言えば先に話したタニシ氏の持っている別の女の子の人形も、左目がピクピク動いたりするそうだ。
取材に同行した霊能者さんによると、左目は霊的に通じるからなのだとか。
やはり何かしらパワーが出ているのだろうか。
なんだかカッコいいので、このネタは拙作でも使わせて貰おう。
ところでこの話で重要なのは、依頼主の人形が外の氣を嫌っていたところ。
アレですよ、つまり外は色んな氣が飛び交っているという事なのだ。
人混みに入るとやたらと疲れるとか、頭が痛くなるとかいう人がいるが、そういうのは歩きづらくて体力を使うとか、雑踏の騒音が氣に障るとかいうだけじゃなくて、人の氣に疲れてるのかもしれないのだ。
とにかく人が沢山いるところは、良いも悪いも様々な氣が飛んでいる。
エンパスどころかテレパスだったりすると、もう騒音にしか聞こえないだろう。
耳を塞いでも直接頭に響いて来る神経に刺さる騒音。
それで引きこもりになるテレパスの話を読んだ事がある。
彼女彼らはそのテレパス並みに感じ取る事が出来るに違いない。
そうしてテレビ局というのは、夢や野望、虐めに妬み、競争から蹴落としにと、
とにかくエグく濃い闇があるというところだ。
そんな強烈な氣が渦巻いている場所にテレパスなんかが行ったら、それこそヘビメタライブの最前列どころか、台風真っただ中に身を置くような体感なのではないだろうか。
まあ、ある程度はそんな氣からは防御をする事は出来るだろうけど、五月蠅いことには変わりないだろうなあ。
そこでまたふと思ったのだが、田中氏が人形を粗末に扱ったせいで調子が悪くなったかも知れないという事。
アレは別に
例えば『箱から出してぇ』と声をしきりに上げているとする。
しかし霊感のない氏には全く分からない。
ただそれが強い氣の波動として、田中氏に不調をもたらす結果となったとか?
人でもそういう強力な氣をバラ撒いている人がたまにいる。
上記のような訴えではなく、しょっちゅうイライラと不満を持っている人とかだ。
そういう気配は黙っていても雰囲気などでわかる。多分視えたらトゲトゲしたオーラになっているんじゃないのか。
容易にその場を動けないデスクワークの際、近くにいられるとホントに最悪だ。
ちなみに何か伝えたいなら声に出せばいいのに、と思われる方もいるかもしれないが、それこそ本当に難しいことなのである。
先生曰く、「声を出すって大変なのよ。だって声帯がないんだから」
そう、霊なのだから何でもかんでも出来ると思っていけない。彼女たちだってオールマイティーではないのだ。
人類だって宇宙まで行けるようになったが、動物やイルカなどの声を正しく再現出来るかというと怪しいところもある。
それは機械を使って音波や波長を解析し、精巧に作り上げた本物そっくりの音声を作ることは出来るかもしれないが、内容が果たして合っているのかという事である。
何しろ賢い動物の中には複数の声を使い分け、どうやら意志を伝えあっている節がある。
それは沢山の研究データからも、おそらくこうだろうと推測出来るものが多々ある。
けれどそれらはほとんど憶測でしかない。
極端な話、喜んでいる時の鳴き声と思っていたら、実は文句を言っていたなんて事もあるかもしれないのだ。
もうそこはドリトル先生辺りでないと無理かも。
ただ彼の動物たちに返す返事もまた、相手の動物たちにとって訛って聞こえているかもしれない。
何しろドリトル先生も人間。完全に動物と同じ声帯ではないのだから。
ともかく人や動物も色々いるように、彼らにも色んな個性・性格があるようだ。
物から者になっているモノにも多様性(?)を考えるのは必要なのかもしれないなあ。
最後に例の確認した西洋人形だが、別に悪さするタイプではないので持ち主も今まで通りに家に置いておくそうだ。
意外とそのままというのは少なくないのだ。ピノキオと思えば怖くないし(^ω^?)当のお人形も今さら他所に行きたくないだろう。
お互いこれまで通りに変わらずに過ごせばいい。
それでいいのだ。
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