第6話 キングスライム襲来!?押し潰さないでね・・

レベルを25に上げてテレポートを覚えたユウキは次の日から高速レベリングをやり続けた。


朝起きて道具屋に空き瓶を貰いに行く。

貰った空き瓶に聖なる泉の水を入れてアイテムボックスにしまう。

山を越えて通称スライム王国へ向かう。

スライム王国に着いたら木に登ってメタちゃんを待つ

メタちゃんに聖なる泉の水をぶっかける。

暗くなったらテレポートで村に戻る。


メタリックスライムは1匹で経験値が約3,000程貰える。スライムの1000倍だ。3人パーティだと経験値は分散されて3分の1になるが、ユウキは一人でレベリングしてるのでレベルの上がりが早かった。


2日目には魔法使いのレベルが32になり、3日目にはレベルが35に上がった。

「よし。目標の35に上がったぞ。明日は転職して戦士を同じように35レベルまで上げるぞ。」


ユウキは戦士、武道家、僧侶、魔法使いのレベルをそれぞれ35まで上げて英雄に転職しようと考えていた。なぜなら各職業はレベル5ごとにスキル又は魔法を覚えるからだ。

又、少しでもレベルを上げてから転職した方が能力値も高くなる。それぞれの職業のレベルをカンストしてから転職した方が能力値は上がるがメタちゃん高速レベリングではカンストさせるのに時間がかかる。ユウキは1カ月後に王都に向かう船に乗らなければいけないので、それまでに効率よく能力が上がる方法を考えていた。


(魔法使いで3日、戦士、武道家、僧侶でそれぞれ3日だろ。残りは18日ぐらいあるからそれで英雄も50ぐらいまで上げれれるよな。)


ちなみにユウキが覚えた魔法は

レベル5でアイス・・氷の魔法

レベル10でスリープ・・眠りの魔法

レベル15でファイアストーム・・全体攻撃火魔法

レベル20でエスケイプ・・ダンジョンから一瞬で脱出できる

レベル25でテレポート・・街まで瞬間で移動できる

レベル30でメガファイア・・火の魔法の上位版

レベル35でメガアイス・・氷の魔法の上位版

である。


4日目ユウキは転職の宝玉を使えるが、使った後にモンスターに襲われるとやられてしまうので、木の上まで移動してから転職の宝玉を使った。


「よし。これで戦士になれたな。今日もメタちゃんお願いします。」

ユウキはレベリングをして6日目で予定通り、戦士のレベルを35にする事ができた。


能力値は魔法使いレベル35で平均80ぐらいで、転職してから半分の40になったが戦士のレベルを35まで上げたので能力値は平均110まで伸びていた。

今のユウキのステータスがこれだ。


【名前】ユウキ

【職業】戦士

【レベル】35

【HP】300

【MP】100

【力】150

【体力】150

【守り】140

【魔力】90

【敏捷】80

【賢さ】80

【運】70


戦士は力やHP、守りなどの上昇は大きいが魔力や賢さなどはあまり上昇しない。魔法使いを転職してから能力値が半分になったので、今は魔力の数値が低くなっている。


「まあまあ予定通りだな。次は僧侶に転職するか。まあどの順でやっても一緒だとは思うけど、なんか前衛と後衛は順番に転職した方がバランスがいい気がするしな。あと戦闘もちょっと慣れておくか。今日はまだ時間あるしこれぐらいのステータスならキングスライムが出てきても対応できるだろ。スライム王国にも聖なる泉があったはずだからあのあたりで戦闘したら危なくなっても大丈夫だろ。」


ユウキは木を降りて、スライム王国の草原を歩く事に決めた。高速レベリングといっても、毎日毎日木の上でメタリックスライムが来るのを待って、来たらビンを投げつける作業の繰り返しにユウキは飽きていたのだ。


「ここはゲームみたいにターン制じゃないから、こっちから何度も攻撃できるだろうし、ゆっくり近づいて剣を振ったら倒せるだろ。って言ってもいまだに木剣しか装備してないけどな。」


ユウキはスライムを発見して、攻撃した。

「よし。身体が剣の振り方がわかるのか自然に攻撃できるな。っとさすが現実!敵を倒しても、ゆっくりしてたら後ろから更にスライムが現れたぞ!」


ゲームとは違い、こちらが歩きださなくてもモンスターに見つかると、モンスターは攻撃をしてくる。ユウキは向かってくるスライムをひたすら倒して行った。


「キングスライム発見!あの大きさなら遠くからでもわかるな。」

ユウキはキングスライムを発見したのでゆっくり近づいて行った。


(魔法を打つか、いやそれだと気づかれるよな。でもまだ距離があるし、魔法を打って近づいてきたら剣で攻撃するか。)


「メガファイヤー」

ユウキは魔法を唱えてキングスライムに放った。メガファイヤーはキングスライムに当たった。ゲームと違いどれくらいのダメージを与えたかわからなかったが、キングスライムはユウキに気づいて向かってきた。


「やべぇ~。ゲームと違ってあとどれだけダメージを与えたら倒せるのかわからね~。何ポイントのダメージだったんだよ!!」


ユウキはゲームとの違いに愚痴るが・・言っても何も変わらない。その間にキングスライムが前から迫ってきた。それと同時に横からメタリックスライムも現れた。


「げっ。メタちゃんも来た。今は来てほしくないんだが・・・」

キングスライム目掛けて、木剣で攻撃する。キングスライムもその巨体でユウキにのしかかろうと大きくジャンプした。」


「いやいやいやいや。それに潰されたらもう動けないだろ。」

ユウキは必至にキングスライムから離れた。


「さすが、現実!攻撃をよけることもできるんだな。まあ当然か。」

すると横から火魔法が飛んできた。


「アチッ!!くそ!メタリックスライムか。」

火魔法を受けたユウキは服が燃えてない事を不思議に思ったが、ゲームでは装備は燃えたりしなかったので、そういうモノだと思うようにしてメタリックスライムに対峙した。


その後、離れていたキングスライムに再度メガファイヤーを放つとキングスライムは消えていった。ちなみにメタちゃんはファイヤーを打ったあと逃げていった・・・


「倒せたけど、なんか色々難しいな。戦闘訓練もしておかないと能力値だけで勝てると思ってたら危ないな。」


キングスライムと戦闘をしてみて、改めて現実になったこの世界の危なさ。ゲームとの違いを理解するユウキであった。


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