鎌鼬-かまいたち-をモフモフする為に、三匹飼い始めた話。
篤永ぎゃ丸
鎌鼬は鋭利で癒されるペットである話
——
一番ポピュラーなのが実際は三匹連れの妖怪で、それぞれ役割を持って獲物を襲うという説。まず一匹目が縄、または槌で人を転ばせる。そこに二匹目が刃物で切り刻み、三匹目が傷に薬を付けていくから、出血や痛みが無いらしい。実際、痛くもない傷がいつの間にか出来ていたという経験をした人は、多くいるんじゃないだろうか。
この様にスラスラと
「フッヒヒ……今日もきゃわいいよぉ」
妖怪顔負けの気持ち悪い笑みが補水ボトルに反射しても、お構いなしで鉄製のケージを覗く。でも実際、
実際イタチは飼うのが安易ではなく、絶滅危惧種や天然記念物に指定されているのもあるし、人の指を噛みちぎるくらい、凶暴な生き物なのだ。
それでも愛でたいという、人間の為にペット向けに改良されたイタチが『フェレット』なのだが、私はそんな媚びイタチじゃ満足出来ない。
「ブシャァアァアァ!」
威嚇とも取れる
「あーッ! またイタズラしたね、チーちゃん!」
今ケージの中にいる、チーちゃんと名付けた
私の手を見てほしい。右手中指と左中指と小指が一回、右手親指なんて三回もかまいたちで切断されて、その都度病院で接合手術だ。ちなみに切断された指はスポーツドリンクを浸したガーゼに包んで、ビニール密封して氷水に漬けて持っていくと、お医者さんがくっ付ける時に助かるみたいだから、覚えておくといい。
でも、指が何本飛ぼうが全然問題無い。私はこの手で、
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