第2限目「おじさんたち、自己紹介します!」
紺髪
短気
馬鹿
青髪
クール
氷雪系最強
灰髪
裏がある
打算的
金髪
お嬢様
巨乳
白髪
天使
脳内お花畑
赤髪
一人称、俺
語尾「ぜ」
茶髪
ギャル
生意気
水色
恥ずかしがり屋
水玉パンツ
紫髪
ござる
忍者
オレンジ髪
元気っ娘
ポジティブ
ピンク髪
淫乱
可愛い
黒髪
口癖「めんどくせー」
天才
緑髪
不人気
ネガティブ芸人
電子黒板に五十音順に登場人物の名と簡単な紹介が表示される。これは自己紹介のターンだと即座に判断した骸期が前のめりに口を開いて言った。
「はいどうもー。
「語尾ぐらい統一しろおこのヴォケが!」
満面の笑顔を振りまく骸期ロロ。うっすらとクマが浮かぶその様子は残業明けに無理して口角を上げている営業マンのようだった。藍我はすかさず語尾の「ヴォケ」もつけて不快感を
「
「いや、何、その挨拶の仕方流行ってんの? キャラ被ってたら視聴者が覚えられないでしょうが!」
蒼鴫が迅速にツッコミを入れる。
「いや、視聴者のこととか気にすんなよ。もっとさ、フリーダムにいこうぜ!」
「いや、顧客みたいなもんだよ。このゲーム、視聴者に人気投票してもらうんだし……」
その通り、このゲームは視聴者の推しが生き残り、不人気キャラは脱落する視聴者忖度ゲームなのだ。
「じゃあさ、言わせてもらいますけど! 一話で登場できていないキャラって、それだけで不利なんじゃないですか! しかも説明で不人気って、これもう負けパターン入ってんじゃん!」
「…………」
「おい! 誰か! 何か言えよォ! これだったら本当にこの
「
「憐みの目で、俺を見るなああああああ!」
隣で叫ぶ
「ニカっ!
「ニカっ! ってよぉ、セリフじゃねーだろうがよ! ヴォケ!」
オレンジ髪の挨拶に即座に噛みつく
「えー、ニカって愛夢流ちゃんも一緒に言ってみようよ! ほーら、せーのっ」
「言うか! バーカバーカ!」
悪口が小学生と変わらない藍我。紺色の前髪が目元にバッサリと前のめりにかかった。
「
相変わらずの年齢アピール。ここでは俺が一番だということをどうしても主張したいようだ。すると……
「
――一応、35歳です……
控えめに伏し目がちに、気弱そうな少女は言った。小声だったが、たしかに彼女は藍我にマウントを取った。
「お、おう……35歳な……」
弐水の年齢マウントに怖気づいたのか、藍我は暫く黙ることしかできなかった。
「あのー、全員紹介してるとダレるんでー、この辺にしときませんかー?」
骸期ロロは残忍だった。
「この忍者である、
「
「
勢いよく未登場
「ま、ダレるなら仕方ないの……」
白髪の天使の輪っかをした幼女はそれだけで存在感があった。
「ま、そんな感じの自己紹介ってことで……」
――よろしく。
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