Root 19 まるで回転木馬。
――回り回り続ける脳の中。僕は起き上がる。時として窓から見える夕闇の空模様。
カタカタ……と音を立てつつ、奏でるキーボード。
この夏、これまでを振り返る記録。それは画面上で踊る文章。芸術棟で体感した不思議な出来事。インプットされた記憶を今ここに、物語という名のもとにアウトプットする。
思ったよりも疲労感?
まだ倦怠感は残るけど、脳内を整理するの。これまでの芸術棟で起きた謎……
事の始まりは『開かずの扉』
その鍵は、結局は
第二は『壁の向こうにある調べ』
三階の大広間の壁の向こうから聞こえる調べ。これもまたアトリエから繋がっていた。
美術部以外……
第三は『十三階段』
あるはずのない三階よりも上……
未完成で記憶の向こうに封印された場所。アトリエから三階、そこから更に階段を上ると存在している。令子先生の幼少期の記憶が眠っていた場所だ。そして彼女の実のママとお兄さんの思いと向き合えた場所。彼女の過去が漸く未来に繋がった場所で……
じゃあ何故、封印したはずの場所を今になって、彼女は僕に教えたの?
それに
そして第四は『
緑の帽子を深く被り……まるで素顔を隠すように。自信がないのかな? 僕には美人に見える顔だけど。それから迷彩のツナギは、その素肌をも隠している象徴なのかな?
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