1話 不思議な少女

すごく急だが僕こと杉並晴一は、今人生で一番幸せで緊張する瞬間に立ち会っている。


「好きですっ!私と付き合ってください!」

「は、はひっ!!」


即答だった……そして噛んだ……


放課後に下駄箱に入っていた手紙を見て学校の屋上での出来事だった。

まさか、高校二年生になりたてでクラスに慣れていない状況の中、初っ端告白されるなんて


まさか、自分のクラスで一番可愛い宮井星花に告られたなんて本当に現実なのだろうか……?


まさか夢ではあるまいと頬をつねるが現実なのだろう……うん。


まあ、落ち着け僕よ。とりあえず、理由を聞かなければ!


「え、えーと宮井さんだよね?即答しといてあれなんだけどなんで僕のことをその……好きに…なったの?」

「え、えっとその杉並君のこと一年生の頃から見てて気になって声かけたくてでも勇気なくて……」

「そ、それで……?」

「全部の手順すっぽかして告白しちゃいました……」

「ま、まってね今ちょっと脳が追い付かない」

「て、てへっ?」

「いや、かわい子ぶるな!?……可愛いけど……」

「!?」

「あ、いや……うん忘れて」

「ふふ嬉しいな、とりあえずこれからよろしくね晴一君」

「う、うんよろしく」


そうだった僕告白を了承したんだった。


いや、嬉しいんだけどまだびっくりしすぎてほんとに付き合ったのか……?


「晴一君!とりあえず付き合った記念に今日は一緒に帰りましょう!

!」

「!?え!!!!」

「嫌ですか?」

「イヤジャナイデス!」

若干かたことになりながらも返事ができた。

「じゃあ、行きましょうか」

「……うん」




こうして僕こと杉並晴一に初めての彼女ができた。












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