1:幼馴染み達と登校する話
オレの名前は月共アオハル。陽を仰ぐとかいて
さて、左でオレと腕を絡めてくるのはオレの幼馴染みの
歩乃日「朝練のあとシャワー浴びたんだけど、やっぱり水圧強いんだよね〜。右腕パンパンになっちゃってさー!アオハルパワーで回復〜!」
アオハル「胸当たってる。」
右でギュ〜と抱きしめてくるのはオレの幼馴染みの
優愛「アオハル〜、眠い〜…だっこ〜…」
アオハル「胸、当たってるって。」
後ろですごく睨んでいるのはオレの幼馴染みの
光樹「随分と幸せそうね、アオハルくん。やはり胸が大きいほうが好きなのかしら。」
アオハル「大仏みてすげぇ…って感じるじゃん?いっしょ。」
そしてその隣で本を読みながら歩くのがオレの幼馴染みの
静玖「アオハル、帰りは私と腕組んで帰ろ。」
アオハル「うん、いいけどながら歩きやめようね。」
静玖「じゃあ抱っこして。」
アオハル「無理くね。」
光樹「アオハルくん、帰りは私と腕組むのよね?」
アオハル「うん。あの折原、腕千切れる。あと胸当ってるって言ってんでしょ。あの姫原、肩外れる。あとだから胸当たってる。」
歩乃日「私も帰り腕組みたいなぁー!」
優愛「私はずっと一緒だよね〜?ね?」
光樹「歩乃日さん、私たちだって組みたいのだけど。」
静玖「私も…」
学校付近にまで着くと、知り合いからからかいの声が飛ぶ。
???「アオハル様!おはようございます!」
「おいおい、朝から見せつけかー?」
「ひゅーひゅーモテ男〜」
アオハル「ん〜?おいおい照れ」
折原・姫原・棘崎「「「そういうのじゃないし。」」」
アオハル「待って、ガチトーンで否定しないで。」
歩乃日「いや、めっちゃ仲がいい幼馴染みってだけだし…」
優愛「抱き心地がいい友達〜…」
光樹「乳房星人なアオハルくんは成人誌とかがお似合いなんじゃないかしら?それかブラジャーとか…」
アオハル「やめてっ!オレ泣くよ!?空野はオレの味方だよなっ!なっ!?」
静玖「うん。」
アオハル「よし来たっ!」
静玖「空き缶をそこらへんに投げたりするような人とかよりは好感持てるよ。」
アオハル「おい言いすぎじゃない?え、オレなんかした??」
アオハル「まぁオレみたいな文武両道なイケメンに惹かれちゃうのは当然っていうか?」
「強めに殴るぞ。」
「とんかつソース持ってるやついる?ぶっかけよう。」
「月共、このあと保健室のベッドで…」
アオハル「辛辣すぎない?オレ泣くよ?あと玄、お前今なんて言おうとした?ま、今日もすれ違う人たちみんなオレのこと見てたし?やっぱモテオーラは隠せないよ…おい、歩く速度上げるな待って、無視が一番だめだぞおい。おいったら!」
歩乃日「アイツまだ言ってるよ。じゃ、そろそろ顧問来たと思うから私先生のとこ行くね!」
光樹「えぇ。私も今日日直だから…」
優愛「あ、てかアオハルとクラスまた同じになったんだった。アオハル〜、待って〜…」
静玖「ん……」
歩乃日(そう…幼馴染み。ずっと一緒にいてくれただけ……)
アオハル『大丈夫だろ。あ、無責任にいうのはあれか…まぁ、辛いときはいつでも相談乗るぞ。友達が本気で頑張るなら、オレはずっと支えるから。』
光樹(あんな下心丸出しな人、ありえないわ……)
アオハル『大丈夫か?オレ代わりにやっとくから今日は帰って寝て…?いやいいよ。こうやって優しくすればモテるし?オレってば見返りとか興味ないし?それに…頑張る友達放っとくとか、オレ的にありえないし?』
優愛(抱き心地がいいだけ。それだけ。死んでもありえない…そういうんじゃない…)
アオハル『はぁ…はぁ…大丈夫だ…絶対、オレが運んでくから…!だから、頑張れ…友達に……死なれたらっ…オレ泣くからなっ…!!』
静玖(空き缶投げるような人、それを無視する人たちよりはマシ……話し相手にちょうど良くて…それだけ……)
アオハル『大丈夫、任せとけ……おい。この空き缶みたいにぐちゃっぐちゃに潰れたい奴はまた投げつけてこい。弱い奴にしか威張れない奴は続けてみろよ…オレの友達怪我させるつもりなら、相手になるから…ほらよ!!!』
((((好きになるわけない…))))
((((優しくてかっこよくても、あんな自意識過剰でナルシストな変人…好きになるわけない。))))
アオハル「なんかすごい失礼なこと考えられてる気がする。」
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