8月21日
8月21日、今日も両親は喧嘩していた。理由は変わらず夏子叔母さんの件で、どうやら父さんは夏子叔母さんからも学生時代に好意を寄せられていたらしく、売り言葉に買い言葉で父さんはこれなら夏子叔母さんの方を好きになれば良かったと言い、それに対して母さんが泣きながら怒った事で父さんはムシャクシャした様子で家を出ていき、僕も母さんはとりあえず放っておくべきだと思って家を出た。
ただ、僕の行き先はいつも通りオオバさんの家だ。母さんの事は心配だとは思うけど、僕が下手に慰めようものなら、母さんは僕を味方に付けて父さんに強く出ようとする気はするし、個人的にはどちらか一方にだけ味方をしたくないのだ。
それに、僕だって両親が喧嘩をする声でストレスは貯まっているし、そのストレスをオオバさんに会う事でどうにかしたい。オオバさんのあのムチムチとした肢体やスタイルの良い放漫な肉体にむしゃぶりつき、オオバさんの見事なテクニックと動きに骨抜きにされて絶頂したいという気持ちは強く、今となっては本当の家族よりも優先するべき存在になっていた。
「……そういえば、オオバさんがいない日ってあるのかな?」
ふとそんな疑問が頭に過る。以前、用事があると行って二日間いなかったり僕が家に呼んだ事で数日あの場所にいなかった時はあったし、偶然外出していた時間に来ていない事にショックを受けた時もあったが、オオバさんは基本的にずっとあそこにいる。
昨日や今日のように午前から行ける日でも朝からいるし、もしかしたら買い物は僕が帰った後にしているのかもしれないけれど、オオバさんがいつも僕が行く時にいるのは少し不思議だった。
「……でも、会いたいタイミングで会えるのは嬉しいし、この事はあまり深く考えなくて良いのかもしれないな」
浮かんだ疑問をその一言で片付け、僕は今日も十数分かけて歩き続ける。そしてオオバさんがいる廃墟に着くと、縁側にはいつものようにオオバさんの姿があり、昨日の少し様子がおかしかったオオバさんを一瞬思い出したけれど、今日は元気そうだったので安心しながらオオバさんに近付いた。
「オオバさん」
「あら、青志君。昨日はごめんなさいね」
「いえ、大丈夫です。むしろ、今日は僕の方が元気がないかもしれません」
「どうして?」
「実は最近両親が喧嘩ばかりしていて、父さんもカッとなって、これなら母さんじゃなく叔母さんの方を好きになれば良かったなんて言うもんで、母さんも泣きながら怒ってて……」
その瞬間、オオバさんは一瞬嬉しそうに笑った気がしたけど、すぐにいつもの優しい微笑みで僕を抱き締めた。体が密着してきた事でそのスタイルの良さを直接的に感じる事になり、もう見慣れてきてるはずのオオバさんの体の柔らかさと脳を麻痺させる程に甘く芳醇な匂いが僕を少しずつ興奮させていく。
「はあ、はあ……お、オオバさん……」
「……ふふ、色々元気になってきたみたいね。それじゃあ今日も涼んでいって」
「は、はい……」
二つのあつさで僕は服を脱ぎ始め、“一部分”だけが妙に湿ってるのを感じながら脱いだ服を持ってパンツ一枚の姿でオオバさんに全身を擦り付け、僕はオオバさんと一緒に和室へ入って、破れ障子をゆっくりと閉めた。
その後、“元気になった”僕は今日もまた目の前の異性を貪るだけの性の獣となり、あつさの中でオオバさんの体をただ味わい続けた。
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