点灯むしがぶんぶん飛ぶよ

仲仁へび(旧:離久)

第1話



「よーし、おまいら。出動だ」

「みんなが困ってる、明かりを提供しにいくぜ」


 背中がぴかぴか光る虫。


 点灯むし。


 点灯むし達がそれぞれの仕事場へ飛び立ちました。


 それは、お仕事をこなすためです。






 点灯むしが、ぶんぶん飛ぶよ。


 真っ暗闇でも、ぶんぶん飛ぶよ。


 そこに明かりが必要なら。


 雨の日、雪の日、雷の日でも。


 風が強い日も、ぶんぶん飛ぶよ。


 どんな日だって、ぶんぶん飛ぶよ。


 必要とされる日なら、ぶんぶん飛ぶよ。


 だって明かりがないと、困っちゃう。


 物が見えなくて、困っちゃう。


 移動できなくて、困っちゃう。


 だからどんな時でも、ぶんぶん飛ぶよ。






 必要になる場所があるなら、点灯むしはどこでも飛んでいきます。


 もしかしたら、停電で真っ暗な嵐の夜に、あなたの元へやってくるかもしれませんね。


 ピシャーン。


 ゴロゴロゴロ。


「お兄ちゃん、真っ暗で怖いよ! 雷さんが鳴ってるよ!」

「大丈夫だよ。もうすぐ点灯むしさんがやってくるから。真っ暗じゃなくなるさ」



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点灯むしがぶんぶん飛ぶよ 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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