第11話 撃破
コ、コホン。えーっと。リーダーのコルンです。
先に編成を変えます。
前衛 剣士2、短剣2、弓1
中衛 精霊1
後衛 魔法3、回復2、弓1、補助3
・・・です。あ、そうそう。前衛の弓は勇樹君です。
開始したら即、補助の方は速度向上と攻撃力向上を。
魔法の方は前衛の短剣の方と弓の方に初級回復を準備して待機です。
回復の方は剣士中心でいいです。
「魔法が攻撃魔法をしないで火力は足りるのか?」と
元リーダー。・・・名前は忘れた。
十分です。と私。
美香さんはグノーム引っ込めて土の精霊の中で召喚できる
最上級を呼んでおいてください。
そういえば、ここのボス級魔獣はブカバクでしたよね?
と続ける。そして
回復魔法の数が足りませんので、速攻で行きましょう。
美香さんが精霊召喚が終わったら戦闘開始です。
と付け加えた。
では行きましょう。
ほどなく歩くと洞窟の中なのに結構開けた場所。
いたるところに水溜まりがある。そして中央の水溜まりより
さざ波がおこり、ブカバクが顕現する。
ブカバクは「では参ろう・・・」と言うと
いきなり襲ってきた。
剣士に突進し高くジャンプをし押しつぶそうとする。
美香さんはまだ精霊召喚をしていない。
それどころか無詠唱で風の低級魔法ウィンドプレスを放つ。
ブカバクは空中で美香さんの魔法により体勢を崩し
近くに着地した。
「少し時間頂戴」
と美香さんは魔方陣を描き精霊召喚を始める。
着地した所に前衛は突貫してください。
補助一人は防御向上付与を!と私は伝える。
「は、はいぃ」と一人が言うが2名が慌てて
同時に一人だけに付与する。
・・・これだけで混乱。
勇樹君が矢を放つ。が、矢は刺さり切れなく地面に落ちた。
「ならば!」と勇樹君。
前衛の剣士と短剣は突貫して攻撃するが・・・攻撃が弱い。
それどころか反撃・・・とまでいかないブカバクの体の回転だけで
吹っ飛んだ。
すみません。火力十分じゃなかったです・・・。はい。
「なんか知らないけど!ミノタウロス!やっちゃいな!」と美香さん。
ぶ、やっぱ呼べるのか・・・上級の土精霊。ってか
ミノタウロスは土の精霊だったか?・・まあいいや。
ミノタウロスは突進しブカバクと組み合い動きを止め
頭突きをくらわしている。
勇樹君はまだ弓を引き貯めている。
・・・長い。なにかスキルを発動させるつもりだ。
ならば、魔法の方は回復待機を止めて最大火力の魔法を
お願いします。と私。
魔法士が魔方陣を描く。
1人が中級、もう一人が上級。
前衛の方はミノタウロスの横から攻撃を!
あとはがんばってください!私も攻撃に回ります!と。
そして私も上級魔方陣を描く。
美香さんは若木のタクトではなく唯タクトで
魔方陣を描く。
魔方陣を描きながらその魔法陣を見て私は
見とれてしまった。
なんと美しい、凛とした魔方陣だ。
そして私は魔方陣作成を失敗した。
・・・すまぬ。本当にすまぬ。もう一回作成しますから。
後衛の魔法士が魔法を発動させる。が、弱い。
どちらも風系だ、ダメージはかすり傷程度であろう。
・・・間違って少しミノタウロスに当たってしまった。
ミノタウロスは魔法士を一度睨んだ・・・。
美香さんが放った魔法は低級魔法のロックダーツ。
が、威力がおかしい。それも連射だ。
一つが左目に直撃し、ブカバクは鮮血を散らす。
他も確実に各関節を中心にぶち当たる。
ミノタウロスは思いっきり殴る。
よろめくブカバク。「ウガガガ!」と叫ぶと
ブカバクは、もうブチ切れモードになった。
気が付くと連携もへったくれもなくなっていた。
もう兎に角全員で攻撃をしている。
ブカバクも大暴れだ。
1人の剣士の攻撃が間違ってミノタウロスに当たってしまった。
ミノタウロスは剣士を吹き飛ばす。
ミノタウロスはブカバクとの組合を止めて
「ヌォオオオオ!」と雄たけびを上げ
剣士と短剣に襲い掛かる。
回復魔法士がヒールを剣士にかける。が近くに居た
ブカバクも少し回復した。
範囲ヒールすんなさ!
もうわけわかんなくなってきた。
「美香さん!ミノタウロスを止めてください!」と
言ったが、美香さんはそれは悪い顔で不敵な笑みを浮かべ
ロックダーツを連射し続けている。
・・・だぁぁぁぁ。
ロックダーツは足を中心に飛んでいく。
ブカバクの動きが止まった。
そして
一筋の閃光がブカバクの左目に突き刺さる。
少し遅れて風が、その閃光の通った所に巻き起こる。
居た、居たんだね。まともな人が・・・。よかった。
勇樹君の放った矢。襲るべき速度だった。
矢なんて見えるはずもなく・・・。
閃光としか言いようのないものだった。
ブカバクはのけぞり、そしてバランスを崩す。
再度勇樹君は矢を絞る。
「次は特上品だ・・・・。ゆっくり味わえよ」と勇樹君。
え、さっきの属性特化させた矢じゃなかったの?
「このボケがぁああ!」と美香さんは叫びながら
大暴れのミノタウロスにウィンドプレスを放つ。
ミノタウロスは吹っ飛び、我に返った・・・。
そして思いっきりのグーパンチをブカバクの頭に
真上から下に向けて放つ。
ブカバクは完全に地面にへばった。
全員で総攻撃だ。
そして「ごちそうだ、冥途の土産に持っていけ」
と勇樹君が呟く。一筋の閃光。
その閃光は弱ったブカバクの眉間を打ち抜き
後ろの壁まで届いた。
その壁には矢が刺さっていた。
ブカバクは煙と共に灰になる。
人間の頭の大きさほどある水色の核がずどんと落ちた。
沈黙が流れる。
一時して
「うぉおおおおおおお!」と全員で叫ぶ。何故か
ミノタウロスも叫びながら両腕を突き上げている。
そして前衛全員がミノタウロスとお互いに
拳と拳を突き合わせる。
友情かよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます