第90話 中郷町(13)



『空列激新団』の菊池たちが従属契約していた彼女たちは、酷い扱いを受けており、心身共に疲労していた。


ただ、ゆっくり風呂に入りスッキリしたのか、ウチのリビングに入って来たときは、少し落ち着きを取り戻していた。

従属配下で女性であるミレーネと奈緒もリビングに来ており、俺とミレーネたちのやり取りを見て更に落ち着く事が出来たようだ。




食事も一緒にとって、ウチの簡単なルールを説明した。

その後、ミレーネが女性たちへ向かって、重要な話があると良い話始めた。


「フーマには私、ナオ、シズカ言う彼女がいるから、みんな手を出したらダメよ。」


「フーくんにもこれ以上はダメだって言ってあるから絶対無理よ!」


「でも、風馬さんは私たちに普通の生活をしてくれて良いといってくれました。それなので、普通に恋愛をしても良いのではないでしょうか? しかも、風馬さんの家族体系は、一夫多妻制なんですよね…?」


なぜか、玲子が意見してきた…。


「…これには、深い訳があるのよ!もうこれ以上はダメだから。」

奈緒がダメだと主張した。


「ちょっと待ってくれ、何で俺の話しになってるんだ。」


「風馬さんこれは私たちが普通の生活を送るために確認しなくてはいけない大切な事なのです!」


「いやいや、成り行きとはいえ俺にはもう3人彼女がいるし…これ以上は流石に考えられん。」


「風馬さんは私のこと嫌いですか・・・?そんなに私は魅力が無いでしょうか?」


「嫌いとかまだ会って間もないので何とも言えなんわ。玲子を客観的に見ると、魅力的ではあるとは思うよ。」


「………わかりました、今日はこのくらいで引き下がります。」


「何が今日はよ。これからもダメだからね。」

奈緒が更に玲子に念を押す。


「それは、風馬さんが決める事かと思います。」


その後もこの話が少し続くのであった…。

俺っていまになってモテ期に達した!?


というか、静香さんは俺の恋人って事になっていたのか!?

最初が最初だけに、なあなあだったのは事実だが・・・告白なんてしてないしな。


静香さんは確かに魅力的だし、アソコの締まりも最高で、俺も既に魅了されているのだが・・・。後でこっそと、静香さんの気持ちを確認して見よう。



◇◆◇◆◇◆


あとやり残していることは……の処分がまだ残っていた……。


ナビルに死なない程度にしごいてもらっているが、腑抜けだ。

みんなレベル4までにはなっているが、高木たち中郷組の12人はレベル5に至っていた。


逃げ癖が付いているコイツらは……。

ここからは冷血にやらせてもらう。


そして、中郷組の12人と腑抜け菊池達10人を外へ呼び出している。

訓練を指導していたナビルも同席している。


「菊池達10人に関しては、いろいろと配下に対して配慮にかける行いをやって来たと聞いている…。当然自分が同じ事をやられても文句はないよな?」


「風馬様、我々はこれからもいろいろと使えると思います。どうか寛大なお心で今一度チャンスをお与え下さい。」


「「「「「何卒よろしくお願いします。」」」」」

みんな土下座している。


少しの間沈黙が流れる。


「……わかった。だったらこれから試練を受けて貰う。簡単な事だから見事突破してくれる事を祈っている。これを突発出来れば、お前たちが玲子たちへやった事は目を瞑ってやる。」


「「「「「ありがとうございます。」」」」」


「風馬さん、それでは話が………。」

高木が何か言いかけたが、ナビルがそれを止めた…。


高木とは、をしてあったので、俺が菊池達へ簡単な試練を与えてそれを突破できれば許すと言ったことに戸惑っているのだろう。


そう言って、ナビルと中郷組の12人も一緒に華川町の山中へ移動した。

そして、移動した先には、未取得のlv4土地がいくつもあった。


そう、この土地は俺が昨晩放棄した土地だった。


「簡単な試練だ!お前たち10人にはこれから単騎でこの領地の敵を討伐して、占領してもらう。これが出来れば晴れて無罪放免だ!良かったな!」


「フーマは優しいなそんな事で良いのか、これは全員合格しちまうんじゃねーか?」


「だろう?優し過ぎるかもしれないが、まあ俺も鬼じゃないから簡単にしたんだ!」


俺とナビルで茶番を繰り返す。



「そそ、そんなの無理に決まってるだろうが〜!単騎でlv4の土地だぞ!」


「はあ〜?どこが無理なんだ?簡単だろうが。」


「そんならお前らがやってみろよ!」


「ああ良いぞ。今から見せてやる。」俺はさも普通に言い放った。


「どうせ出来ねーんだろう……っえ?」


「だから、単騎攻略を見せてやるって言ってんだ。ついて来い。」


そう言って、みんなでlv4の土地へ入って行った。

目の前には約400体程のE級D級混在のモンスターたちが待ち構えていた。



「みんな手を出すなよ。今から見せてやるからよく見学しておけ。」


そう言って俺はそのまま単騎で敵モンスターの中に入って行った。

『天下一刀流 空波山』斬撃が飛んでいき、その斬撃に触れたモンスターが次々と切り倒されて光とともに消えていく。

敵の攻撃を避けては斬り伏せて行く。


「「「「「…………凄い。」」」」」


みんな目を丸くしてその様子をじっと見ていた。

20分後、敵の姿が無くなり、占領が完了した。


「まあ、こんな感じだ。じゃあ、行くぞ。」


そう言って別のlv4土地に入り、順に配下に強制命令して単騎で敵に挑ませて行った。


「嫌だ〜いきたくない。助けてくれ〜。」「お願いします。助けて下さい…。」などと慈悲を乞うて来るが、もう遅い。


「命令だ。少し黙れ。」


順次、敵軍に向かって行くが10人中誰一人試練を突発出来る者は現れ無かった。


「高木、これで良いか?」


「はい……。」


これで中郷町の一件が一息付いた。





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おまけ


<風馬派閥>

・恋人 : 3人 ミレーネ、高橋奈緒、笹野静香

・従属配下 : 48人 ミレーネ、ナビル、ジェイド、サミュエル、田村秀樹、高橋奈緒、田中一雄、田中和美、田中美咲、中郷組39人(高木達12人、玲子達27人)






<他作品>

最強のクズ職〜てめぇら見てろよ召喚士だがこれからは俺のターンだ〜

https://kakuyomu.jp/works/16817330647505909489


よろしければ、ご覧ください。

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