11.合同プロジェクト

 朝峰らがいる会社とはじめて提携してみたいとの話が持ち上がった。


 その2社間の重要なプロジェクト。


 会社の提携先に美人さんが勤めているらしい。


 担当で朝峰を指名したそうで、主任という形で皆に紹介された。


 新プロジェクトが組まれたのは葉桜になったころ。


 時刻は16時45分。予想外に話のまとまりがよく、スムーズに進んでいく。


「以上の策で商品完成後、販売。半年以内に成果を出せるようにします」

「会議は以上だ」


 これで黒字にする予定なのだ。

 麗華は資料を片付けながら、周りの同僚に探りを入れる。


「朝峰さんって恋愛関係どうなのかしら?」


「まさか、あんなガタイのいい奴に興味あるんですか?」


 初老の男性に聞いてみる。

 爽やかにほほえむ。


「彼って面白いと思うの」


 これには麗華の会社チームから茶々が入る。

 しかも当人の聞こえる範囲での発言だ。


「佐々木さんって変わってるっすね」

「かもしれませんね」

 朝峰の会社の者たちは肩をたたいたり、頭を小突いて冷やかしたりしている。


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