第13話 掛けてはいけない電話の先


友人と話していると、友人の電話が鳴った。

普通に通話ボタンをタップした彼は、長すぎる沈黙の後、聞いたことも無いような低い声で

「あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

と電話に唱えた。

ぎょっとしている間に、そのまま電話を切る。

何事もなかったように、こちらを向いた。

「どうしたの」

「俺の携帯番号さ、掛けてはいけない番号って都市伝説がある番号らしくて。一定の頻度で電話掛かって来るから、お応えしてた」

「何やってんの、お前」

「いや〜こうやって怪談って生まれてくんだよな」

笑う友人を、とりあえず一発殴っておいた。

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