短夜怪談

宵待昴

第1話 幽霊画


「個展 幽霊画 入場無料」と書かれた看板を見付けて、会場に入ってみた。

所狭しと老若男女、様々な幽霊が描かれている。面白い。

中年の男性客が一人いて、私を見るなり勢い良く話しかけてきた。

内容は、展示物の罵詈雑言。

良く分からないけど、もの凄く悪く言うな、この人。良い気分がしない。

だから、彼の後ろで画の顔がすごい形相で彼を睨み、幽かな手がその肩を鷲掴んでいることは黙っておいた。


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