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はじめまして、乃々沢亮と申します。
コメントを失礼いたします。
「なぜか」気が強いふうに振舞う美佐希が、そうなるに至った過去と向き合いそして知ることで変化する物語。素敵でした。遊具を作る会社という設定も絶妙です。
過去の印象的な出来事はその時の感情が強く心に残り、それだけが真実だったと思い込んでしまっているものかもしれませんね。
時を経て見直して考えてみるということは大切なのですね。
良い作品をありがとうございます。
他の作品も拝読いたしましたが、どの作品もしっとりと落ち着いた筆致が独特でファンになりました。(*^^*)
陰ながらこれからも楽しみにしております。
作者からの返信
応援コメントをいただき、ありがとうございます!
公園の遊具に関しては、子どもの頃、初めて行った時に大感激した大きな公園の側を、最近訪れる機会がありまして、自然とテーマになりました。公園というのは不思議に人を惹きつけますよね。旅先でも大きな公園には必ず寄ってしまいます。
人を間違っていないと思いながらも許せないと感じる時は、何かしら自分の過去に原因があるのかなという事は、自分自身、最近感じます。
自分としては初め、二人が別れる設定で書いていたものの、それでは何か違う気がして書き直したものです。結構大変だっただけに、褒めていただけてホッとしました。
他の小説も読んでいただき、ファンというありがたいお言葉までいただけたのは、本当にうれしい驚きです。これからも少しずつ投稿していきます。どうかよろしくお願い致します。(^_^)
丁寧で繊細な物語でした。100色の色鉛筆で細部まで描かれた絵本のような質感です。主人公美佐希の心象が子供の頃の記憶、少し遠くなった場所、閉ざしていた表情と複雑に重なるようで、時折挟まれる先輩社員(?)のワンピースの上品な緑から瞳の茶、コーヒーの茶、溶けるクリームの白、空に描く雲の白、銀杏の樹の葉の黄緑と、どれも色味を綺麗に使い分けていて。逆光(あるいは当時の主人公の咄嗟の心)で一度父親の表情を見えなくしたのは見事で、大人になってから再度バス停に訪れてあの坂を見る際には光の向きや加減までもが静かに物語を演出しているようでした。そう言えば近ごろのバス停は囲われるような気がするなと思っていたら、これも心の中にできていたガラスと重なります。
個人的に好きな表現だったのが「長い旅を終えて帰った気分なのに~」の一節。(物理的な)時間でも距離でもなくて、これだけ心が揺れ動いて悩んで決めて過去と向き合って未来に進んで、たくさんの色味を見たからなのだと思います。それは立派に長い旅なのです。陵矢さんともきっと上手くいくはず。
普段あまり「現代ドラマ」の作品は手に取らないのですが、読み終えた後の充実感に驚かされました。現代ドラマだからこそなのかも、食わず嫌いだったかもと……。日常から一続きでも週末の時間だけでも、これだけ描けるのですね。
大変遅くなり申し訳ありません。この度は自主企画にご参加いただきありがとうございました。
作者からの返信
丁寧な感想を、ありがとうございます。こんなふうに読んでいただけた事がうれしいです。同題異話という企画で書いたものの、思い出深いお話でした。ちょうど親が入院していたので、その事が題材となった経緯もありますし、その来院のために昔、遊んだ公園を久し振りに目にしたというのも、これを書くきっかけとなりました。でも何と言ってもリノウという言葉を選んでいただけた事が作品の生まれた一番のきっかけですので感謝しています。