生まれてすぐ捨てられ、ホームレス暮らししてましたが、実は不死身だったみたい。美しすぎる不老不死のS女に拾われ、死刑レベルのお仕置きが、ドmに気持ちい、あなたの為に世界滅ぼします、ご褒美キスくだしゃい。

無常アイ情

1 破滅ちゃんと、破壊くん。

 「ごめんなさい、ごめんなさい、生きていてごめんなさい。」

 



 僕は、誰だ。




 名前もない、金も、生きている意味もない。




 「おら、おら。ちょっとは抵抗してみろよ。」

 



 金髪や赤髪の不良に、ゴミでもみる目で、みられ、タバコを皮膚に、押し付けられた。




 ブシュウ




 焼ける、皮膚が焼けている、なのに、痛くない。




 もう、ずっと前から、痛みの感覚がなくなった。




 飢えて、ガリガリの身体、ゴミ以下として、掃除される存在。




 「汚ねえ、社会のゴミがっ。くせえんだよお、出てけ。てか、とっとと死ねよ。」

 金髪の男は、殴る。




 ボコ、ボコ、ボコ




 鼻の骨も折れて、目が潰されて、腫れあがる。




 「よいしょっと、おら。」

 鉄バットを、何度も、何度も、赤い髪の男は振り下ろす。




 グシャり、グシャり、ボガッ




 「あーあっ。死んじゃった。」

 赤い髪の男は、へらへら笑った。




 「いいじゃん。ホームレスの汚い社不なんて、死ねばいいんだよ。」

 金髪の男は、僕に唾を吐きかけた。




 どうして、生きてたんだ。




 どれだけ、死ねばいいんだ。




 二日後、僕は、生き返った。




 死ぬ経験は、子供の頃から、幾度となく経験している。




 生まれてすぐ、母に顔を叩かれた。




 薄暗い部屋だった。




 「生まれてこなかったら、よかったのに―。」

 



 母の、声が頭から、こびりついて離れない。




 母の名前も、父の名前も知らない。




 生まれてすぐ、両親は、僕を海に流した。




 溺れて死んだ。




 社会は、受け入れなかった。




 赤ちゃんってやつだった頃から、ずっと、家もない。




 人々は、気持ちの悪いやつだと言って、僕を迫害した。




 殺され続けた。




 売り物にされたり、戦争の道具として、利用されたりもした。




 今日は、7月29日、16歳の誕生日になる。




 雑草を食い漁る毎日、誕生日だし、特別な草を山へ、取りに行こう。




 道路へ出た。




 キュウううううううう、バン!




 信号無視のトラックにぶつかった。




 トラックは、僕を、轢き殺して、死体を踏みつけてすり潰しにして逃げた。




 辺りが血で染まる。




 数分後、生き返った。




 「ふふふ。君、面白いね。」

 



 

 美しい、女がいた。



 

 目が眩むほどの美しさで、天使か、女神にさえ、思われた。




 漆黒の長く、綺麗な髪。




 大きく、綺麗なアーモンド形の、黒い瞳。




 ギリシャの女神のように、整った顔立ちだ。




 黒い、アバンチュールな、ドレスに黒のハイヒールを履いている。




 人間ではない、神々しい、透明な存在が確かにあった。




 「…。」

 



 女に見蕩れていた。




 声も出なかった。



 

 生まれて、はじめて、女の美しさに、心を動かされた。




 「かわいい。」

 女は僕の耳元で囁いた。




 そわそわする。




 女の匂いに、眩暈がした。




 「ねえ、あたしの奴隷にならない?」

 女は、魔性の笑みを浮かべた。




 美しい、ずっと、みていたい。




 「かわいがってあげるわよ。」

 女は、背筋をなぞってきた。




 ビクンと身体が反応してしまう。




 「うん。」

 気づいたら、頷いていた。




 抵抗なんて、出来ない、言われるがままだ。




 「ついてきて。」

 女は、歩き出した。




 ついていく。




 駐車場に来た。




 「乗って。」

 女は、車を出した。




 数千万円する、高級車だった。




 自動運転だ。




 はじめて、車に乗った。




 轢かれた事は、100回以上あるけれど、乗る側になるのは、はじめてだった。




 1時間ほどすると、大都会に来た。




 豪邸の前で、車が止まった。




 800ヘクタールの敷地面積のある、宮殿かと思われる広さの家と庭であった。




 「ほら、来なさい。」

 女は、優しく微笑んで、手を引いた。




 柔らかく、細い、折れてしまいそうな冷たい手だった。




 彼女の身体に触れただけで、どうしてか幸せな気持ちで一杯になった。




 どうにか、してしまったのだろうか。




 女は、豪邸の中に入った。




 広いお家―。




 家の中に入るのも、はじめての事だ。




 あたたかい。




 「ほら、おいで。」

 女は、ソファの上に座って、太ももを、叩いた。




 ドギマギした。




 どうすればいいのか、わからなかった。




 「かわいい、ほぉら。」

 女は、強引に、僕の身体を両手で、引き寄せて密着し、座り、僕の顔を太ももに、乗せて、横向きに寝かせた




 太ももの感触が、心地いい。



 

 天国かな―。




 右頬に、太ももが密着している。




 「顔、あかくなってるね、耳もまっかだ。」

 女は、微笑んだ。




 「よしよし。」

 女は、頭を撫でた。




 生まれて、はじめて、あやされた。




 頭を撫でられた。




 涙が流れた。




 「泣いてるの?」

 女は、顔を寄せた。




 スリスリ




 頬ずりしてくる。




 「ほら。いい子でちゅねえ。」

 女は、ニコリと笑って褒めた。




 はじめて、褒められた。




 心に穴が開いたかのような、宙を浮いているかのような、そわそわした感覚を覚える。




 嬉しいっていう感情かな―。




 バチン!




 「え?」




 顔を思いっきり、叩かれた。




 少し、痛い???




 心が、痛い―、どうして…




 「よしよし、よく泣かずにいられまちたねえ。いい子でちゅねえ。」

 女は、僕の頭を撫でて、笑みを浮かべた。




 美しい、嬉しい。




 バチン!




 また、叩かれた。




 先刻より、ずっと強い。




 顔が赤く腫れあがっているのがわかる。




 血が出てる。




 痛いよ―、やめてよ―。




 「えらいでちゅねえ。よく、我慢できました。」

 女は、僕を抱きしめた。




 えへへ、嬉しいなあ。




 えらいのかなあ?




 褒められるんだったら、叩かれて痛くても、気持ちいや。




 グサり




 首をナイフで切り付けられ、刺された。




 グチョリ




 痛い―。




 大丈夫。




 褒めてくれるよね…




 痛い




 彼女の事を思い浮かべると、もっとしてほしかった。




 あ、ヤバい、意識が飛ぶ、死んでしまう。




 「死んじゃったかな?。」

 女は、口元を緩めた。




 数秒後、僕は生き返った。




 「よく、戻ってこれました。えらいねえ。よしよし。」




 女は、ニッコリ笑って、頭を撫でた。




 「あたしは、破滅ちゃん。不老不死よ。壊れたものが大っ好きなの。あなたをもっと、壊したいなあ。」

 破滅ちゃんは、甘くとろける声で囁き、魔性の笑みを浮かべた。




「ねえ、僕? 名前は、なんて言うの?」

 破滅ちゃんは、きいた。




 名前―、わからない。




 名前、なんてない。




 「名前、ない―。」

 僕は、うつむいた。




 「そっかあ…、じゃあ、お姉さんが、付けてあげるよ。」

 破滅ちゃんは、顎に右手の拳を当てて、しばらく思案した。




 「破壊くんって言うのは、どうかしら?」

 破壊くん―




 僕は、壊される側の人間だ、どうして破壊なのだろう。




 「あなたは、あたしの奴隷で、兵士。」

 破滅ちゃんは、僕の右腕にナイフを突き刺した。




 グさ



 グさ




 左腕にも、腹にも、太ももにも、身体中に、ナイフを刺していく。




 「悲鳴を上げなくて、えらいね。かわいい。」

 破滅ちゃんは、僕を抱きしめ、首筋の傷口から、流れる血を舐めた。




 「あたしの為だったら、何度だって死んでくれる、肉壁になってくれる。」

 破滅ちゃんは、僕の胸元に右手を添える。




 スルっ!




 破滅ちゃんの右手が、胸を貫通して、身体の中に入ってくる。




 肺をつかまれている。




 グリグリ




 「グはっ。」

 呼吸がっ、苦しい。




 「どう?気持ちいでしょ。」

 破滅ちゃんは、二ヤリと、歯をみせて笑う。




 「ほらあ、死んでしまってもいいんだよ?」

 破滅ちゃんは、僕が死ぬのを促す。




 ううっ、死んじゃうよお。




 痛い、苦しいのに、とてつもなく、気持ちい。




 生きてるって感じ、はじめての感覚だ。




 グリョり




 「胃かなあ?空っぽだねえ。お腹空いてるでしょお。」

 破滅ちゃんは、胃の中を右手で、ぐりぐり、ほじくりまわす。




 「左手も入れちゃおうっと。」

 破滅ちゃんは、お腹の辺りに左手を入れてきた。




 「おええ。」

 僕は、吐きそうになった。




 「大腸だねえ。気持ちい?」

 破滅ちゃんは、大腸と小腸を左手で握り、右手で、食道を握りつぶす。




 「うっ。」

 僕は、もう死んでいた。




 「死んじゃったか―。」

 破滅ちゃんは、死体の僕を、ナイフで切り付けていた。




 シュパ、シュパ、シュパ




 数秒後、僕は生き返った。




 「おかえり。破壊くん、ちゃんと、生き返って来られて、えらいねえ。もっと、苦しめて、いためつけてあげるよ。」

 破滅ちゃんは、笑った。




 「心臓、貰うわよ。大事な君の、心。」

 破滅ちゃんは、優しい瞳で、僕をみつめ、右手で肋骨を折り、心臓を取り出す。




 骨の周りの神経が、壊れ、凄まじい痛みが走る。




 「ぎゅああああああ。」

 涙が止まらない、血も止まらない。




 「痛いねえ、痛いねえ。あたしの為に、ありがとうねえ。」

 破滅ちゃんも涙していた。




 破滅ちゃんは、心臓を取り出した。




 右手に僕を心臓を持っている。




 「まだ、生きてるの?、心臓は、もうないのに―。」

 破滅ちゃんは、僕の唇を左手でなぞった。




 ドクリ、心臓がないのに、血液が身体中にめぐる感覚を覚える。




 幸せだ。




 「あなたの心臓、美味しくいただくわよ。」




 モグ、モグ、モグ




 美しい。




 神々しい、血に染まった、破滅ちゃん。




 僕の心臓を食べる姿は、人とは思えない、美しさと、存在感であった。




 「美味しかった、あなたの心臓。」

 破滅ちゃんは、舌を回した。




 「ご褒美よ。チュ。」

 破滅ちゃんは、僕の唇に、舌を入れた。




 とろけて、溶けてしまう、濃厚なキスだった。




 「あなたは、あたしの夢の、世界滅亡の為の兵士、なんでも言うことをきいて、何度でも死んでくれる、玩具。」

 破滅ちゃんは、激しく、舌を絡ませた。




 もう、僕は虫の息になっていた。




 「あたしの為に、世界を滅ぼしてくれるよね?」

 破滅ちゃんは、僕に、きいた。




 僕は、破滅ちゃんの奴隷。




 彼女の言うことは、絶対。




 世界を滅ぼす。




 「滅ぼすよ、あなたの為に。」

 僕は、また死んでしまっていた。



______________________________________


どうも、無常アイ情です。


最後まで、読んでくださり、ありがとうございます。


どうでしたでしょうか?


グロがあったり、問題のある描写が増えると思いますが、どうか、お許しください。


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どうか、よろしく、お願い致します。

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