第60話 修羅の1日
拠点撤収してからひたすらアイアンゴーレム、アイアンヴァイパー、アイアンウルフを斬り続けている。
アイテムボックスの中を見ると鉄塊がすでに280個とか十分すぎる位取れている。初日の鉄塊が10%位のドロップ率だったからすでに2800体程倒している計算になる。それでも終わらない……
「ヒスイこれおかしくない?スタンピードみたいなんだけど……」
『近くにリポップポイントがあるのかな?』
リポップか、再び出現するポイントが近くにあるだけでこんなに連戦なのか……?
『まぁしばらく頑張れば大丈夫じゃないかな、定期的にリポップポイントは変わるし』
「聞くけど、どれくらいの周期で変わるの?」
『すべてのダンジョン共通で6時間!』
残り数分で切り替わるならともかく、残り5時間以上で切り替わるとか先が長いな……、何か修行になればいいんだけどなぁそんなことを思いながら、ひたすら斬り続けた。
どれだけの時が流れただろうか、ようやく……、ようやく終わりを迎えた。アイテムボックス内の鉄塊が1000を越えていた。
『おつかれ~』
「どうも……、さっさと次のエリアに行こう……」
鉄はもういらない、多分十分な量持ってるはずだし踏破に目標切り替えるか……、襲ってくる魔物を適当に処理しつつ19層に降り20層への最短ルートを歩いていると、居た手配書の3人組だ。今回の被害者と思しき子供が1人近くにいる。
『ヒスイあの3人って……』
『うん、間違いないよ』
子どもを人質取られないように、弓を取り出し矢を番え、女の子に一番近い左の男の頭に狙いを定める、矢を放つと同時に弓をしまい中央の男をめがけて縮地で接近し背後から命を刈り取る事をイメージし突き、そのまま払うように最後の男を斬る!任務完了!
『お見事!鮮やかだねぇ~』
男たちの死体をアイテムボックスに入れ、女の子の様子をチェックする。
「君大丈夫?」
何カ所か殴られた形跡があるな。奴隷商でみた首輪をしていた。
神の手を使い身体チェックし修復をしていった。
「うん……」
『ヒスイ、首輪ってなんとかならんの?』
『普通に外して大丈夫だよ』
『いいの?外したら爆発したりしない?』
『しないしない、君が触れたら効果がなくなるからね』
意味が解らない、どういう原理でそうなるんだ?
『なんで?』
『君の持つ絶対健康はどんな状態異常でも無効にするんだよ、君が首輪の内側に触れる事で奴隷の首輪は状態異常発動できずにただの首輪になるかな』
状態異常にならないから首輪の効力を無効化しちゃうと言う事か?
既に受けている子がいても干渉することができるって事かそんな理解で良いのかな?
『そか、ありがとう』
女の子の首輪を外してあげた。
首輪を外すと、安心したのか大泣きし始めた。
「あ~泣くのをやめていただけると……」
女の子の泣き声で魔物が集まる集まる……
挟撃されないように、女の子を抱き上げ適当な行き止まりを探し逃げながら魔物を狩る。
行き止まりが見つからない……、探している時は見つからないという……あるある状態になっていた。
さっきまでアイアン系と散々やり合ったのにまたやり合う羽目に……、隙を見ては女の子あやすが一向に泣き止まない、
『ヒスイ、女の子をお願いしてもいい?』
『しかたないなぁ』
ヒスイの身体が淡く光りだした。
女の子の前に姿を見せてくれるという事だろう。
女の子の事はヒスイに任せて魔物達に集中しよう、そう思った瞬間なにか違和感を感じた。そして心なしか魔物たちの動きが遅くなっているような気がした。なにがあったか解らないが目の前の魔物達に集中し対応した。
どれだけの時が流れたか解らないが、魔物達の襲撃が途絶えた。
『おつかれ~泣き疲れたのか寝ちゃった。』
『そか、ありがとう』
『いえいえ~そういえば何か変な感じにならなかった?』
『魔物たちの動きが遅くなったとかそういうやつ?』
『そうそれ、行動速度上昇ってスキルが身についてるよ』
『あ~それで回りが遅くなったのか』
『うん、極めると普通の10倍位の速さで行動できるよ』
それを聞いて思ったのがいつか9連撃ではなく、9斬撃同時攻撃できるようになるのだろうか?
『そういや、鍛冶は身についてないよね?』
個人的に行動速度上昇よりは鍛冶の方が気になった。
『身についてるよ』
うっし!鍛冶師としても活動できるはずだ、色々な医療道具を作るためには一番欠かせないスキルだろう。今日は散々な目にあったけど大きな収穫はあった!
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