第0話 フラットアース・ファンタジー

山深い長野県の山村で高校生生活を過ごしていた俺は、

「あー平地で暮らしたいな~」

とボヤきながら、いつものように坂道を歩いていた。


高校からの下校中。

バスから降りて、そこから長い。とにかく坂がきつい。

「全部平らに整地してえな。」

見上げると入道雲。山の天気は変わりやすいのだ。

突然の豪雨。急激に増水する用水路。


雷鳴と共に、響く悲鳴。

水路で遊んでいた小学生が流されている。

反射的に飛び込み子供を助けた俺は、激流に飲み込まれて…次元の狭間に墜ちた。


そして…流れ着いたのは「異世界フラットアース」。そこは地球平面説のような、ものすごいマッ平な平面世界だった。いや、平地で暮らしたいとは言ったけどさ。そうじゃねえよ!クソ広くて果てしない異世界フラットアースに「用水路転生」してしまった俺の、冒険物語が、今、はじまる!





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