第91話 十四回目の真夏の日
十四回目の真夏の日、君の心は脱皮した。アイスクリームのように甘かった子供心は和室の箪笥の抽斗にひっそりと仕舞われた。鏡にも、幼い君はもう映らない。その日の入道雲の形まではっきりと覚えている。埃っぽい夕日の匂いも。夜の手前の群青色に、君の瞳は染まっている。真新しい心の苦味に触れて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます