第75話 無感動の夜

心が空っぽで、何も言葉の生まれない夜。幸せの音も聞こえないし、不幸の味もしない。心の震えはどこに行ったのだろう。地図も持たずに夜風に当たりに行ったのだろうか。あんなに平穏を望んだのに、物足りなくてつまらない。今夜眠りにつけたなら、知らない町を歩く夢がいい。懐かしい誰かに会える夢。

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