第73話 朝日の色
明日昇る朝日の色を二人で決められるなら、世界中の孤独を癒やす優しい色がいいと思った。夜明け前の町を二人で手を繋いで歩く。地平線の向こうはもう明るい。公園のベンチに座り、空の色が変わっていくのを眺める。願った色がだんだん広がっていく。祈りの昇華。二人の肩に光が届く。心の奥の傷にも。
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