第71話 クルイグルイ

冷めた愛を引き摺りながら、雨が止むのを待っている。傘を差しても肩が濡れる。足も濡れる。恨みを込めたさようならのメッセージを打とうと思っても、誤タップばかりで何も書けない。笑うに笑えない。ほとほとこの世に愛想が尽きた。歯車が狂っていくならそれでいい。軒下にいる野良猫が、一声鳴いた。

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