破滅した悪役令嬢は吸血鬼たちに愛される。。

柊 透夜

エピローグ・・・?いえプロローグですわ

「リシェル・サブランカ。只今を持って婚約を破棄することをここに宣言する」


突然開かれた舞踏会。

いつもと違う雰囲気で招待され、何かあるとは思っていた。


まさか婚約破棄だなんて・・・

まあ構いませんけれど。


もともと婚約も向こうが勝手に取り付けたようなものだった。

最後まで自分勝手な婚約者だ。

___いや、"元"婚約者か。


「そうですか。ならわたくしはもうここへいる必要はありませんわね。ではご機嫌よう」


そういって足早に立ち去ろうとする。


「待て」


「・・・なんでしょう?」


若干怒気を込めて返事をする。


「立ち去る必要は無い。お前はこれから館に行くのだから」


「・・・はい?」



わたくしの耳が壊れたのかしら。

誰か医者をお願いできますこと?

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