魔王ですが革命が起きそうです

九夏三伏

第1章

第1話 暴動ではありません

 魔王、人間と敵対する魔族の王。魔族の唯一の王にして、絶対的な存在である。


 魔王のもとに団結する事によって、数的優位にある人間たちに魔族は滅亡寸前まで追いやられた魔族は、人間たちを魔族領から放逐した。


 魔王は魔王城から城下町を見下ろしていた。魔族の首都ともいえる大都市だ。


 三日月の夜。叫び声、怒号、悲鳴の入り混じった声が街に響く。炎そして黒い煙。


「街がさわがしいな。祭りでもないのに……暴動か?」


「陛下……、これは革命です」側近の男がそう告げる。


彼女は魔王アリア。このとき彼女は、事の大きさに気がついていなかった。

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