第46話 王政復古

前書き

私が卒業試験勉強で3日連続徹夜した結果、38度越えの熱で体調を崩してしまって、布団に籠りながら執筆したので、もしかしたら、誤字脱字があるかもしれません。もしありましたらご報告お願いします。返信が遅くなるかもしれませんが、よろしくお願いします。

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-スペイン:反乱軍総司令部-

1936年10月1日


 この日、南北反乱軍司令部が統合された。

当初、反乱軍の指導者は北部反乱軍司令官のモラ准将だったがフランコ将軍が各国からの支援や裏工作等で反乱を有利に進めた結果、フランコ将軍の名声がモラ准将と同じぐらいになった。


 反乱軍内部の権力争いで両者は拮抗していたのだが、決定的な出来事が起こった。9月上旬に行われたオビエド解放戦にて、モラ准将が北部反乱軍内部の意見対立で悩んでいる最中、コンドル軍団と同じ意見だったとはいえ、フランコ将軍の意見に従ったのだ。


 これでモラ准将は反乱軍内部のから完全にフランコ将軍の下と位置付けられた。その数日後にフランコ将軍が首都のマドリードを無視して、※①トレドの※②アルカサルで籠城していた反乱軍を包囲から解放した。


 フランコ将軍が全ての包囲された反乱軍を救助した結果、反乱軍内部でフランコ将軍は味方を決して見捨てないという噂がたった。更にフランコ将軍はイタリアから派遣されたカラビニエリに占領統治を一任する事で、占領統治に兵を割くことせずに反乱軍の攻勢に全軍で出撃することが出来たことで、快進撃を続けることができ、反乱軍内部に勇猛果敢さ等も噂となり、カラビニエリの占領統治統治が良かったことも後押しして、好印象が持たれていた。


 その一方でモラ准将は戦術的観点から味方を救助をすることは殆どなく、占領統治では恐怖による支配を植え付ける為に人民戦線政府側の人間はもとより、反乱軍に納得していない人物を組織的に処刑していた為、戦後のことを考えた結果、様々な面で問題があると判断され、反乱軍内部でフランコ将軍支持が増えていった。そして9月21日フランコ将軍が総司令官兼元首に選出された。


 しかし、フランコ将軍は元首を辞退しスペイン王室を帰還させることを発言すると、王党派からの支持も集まり、元首ではなく首相に就任することが決められた。


 元々王党派はモラ准将についていたので、引き抜く為だと思われるが、それが功を奏して、最後までモラ准将についていた王党派までが離脱した。


 その結果、フランコ将軍が反乱軍内部の権力闘争に勝ち、総司令官兼首相に選出した。


 翌日の10月1日にフランコ将軍が反乱軍総司令官兼首相に就任した。フランコ将軍は就任して直ぐに人民戦線側のバスク地方に裏工作を行うと共にイタリアにある打診を行った。



-イタリア:ローマ ヴェネツィア宮殿 世界地図の間-

1936年10月1日


「ドゥーチェ、チャーノ外務大臣とバルボ国防大臣が面会を求めてます」


「わかった。通して」


「わかりました」



「ドゥーチェ、失礼します」


「どうしたの?2人で揃って来るなんて珍しいね」


 その質問にチャーノが答えた。


「そうですね。確かに珍しい気がします。本題に移りますが、先程スペイン内戦の反乱軍での総司令官と首相にフランコ将軍が就任したそうです」


 首相...確か史実のフランコはドイツと同じ総統だった気がするけど、フランコ転生者によって変わったのかな?


「そう。ということは反乱軍が新国家の樹立を宣言したのね。私の所に来たということは国家承認の事についてかな?」


「はい、その事もありますが、先程外務省に幾つか我が国に打診がありまして」


「なにかな?」


「はい、一つ目が国家承認についてです。先程、反乱軍が新国家の樹立を宣言したと言いましたが、その国名をスペイン王国としたそうです。それにより、反乱軍をこれ以降王国軍と呼ぶ様にと各国へ通知がなされています」


「なるほどね...ということはスペイン王室が帰還するのかな?」


「はい、そこでローマに在住しているスペイン王室一家の帰還を手伝って欲しいとの要請ですね」


「なるほどねぇ...王室相手だから、国王陛下に頼んだ方が良いかな?」


「そうですね。亡命しているとはいえ、仮にも王族ですから、こちらも王族を出さなければ失礼に値するでしょう。既に個人的な方では国王陛下に伝えているので大丈夫でしょうが、ドゥーチェの判断次第です」


「わかった。国王陛下にスペイン王室の件をお願いする様に伝えておいて」


「わかりました。次に2つ目ですが、王国軍反乱軍から艦艇の売買について打診が来ています」


「艦艇?」


「はい」


「ドゥーチェ、それについては私が説明します」


とチャーノの言葉に続いてバルボが話し始めた。


「現在、陸空軍については反乱を起こした王国軍が優勢なのですが、スペイン海軍については人民戦線政府側についた艦艇が多いです」


「なるほど、どれ位の戦力差があるの?」


「はい、主力はほぼ互角なのですが、小型艦は人民戦線政府の方が多い様です。実際に駆逐艦以上の水上艦であげると、王国海軍が弩級戦艦1隻、重巡洋艦2隻、軽巡洋艦2隻、駆逐艦が1隻です。そのうち、1隻の軽巡洋艦が致命的な損傷を負っており、ドックに入っているのが確認されていますので、稼働しているという意味では軽巡洋艦は1隻ですね」


「なるほど、駆逐艦が少ない感じか...人民戦線政府側の海軍は?」


「はい、共和国海軍は弩級戦艦1隻、軽巡洋艦3隻、駆逐艦14隻です。そのうち、2隻の駆逐艦を先月末の海戦で撃沈しましたので実質12隻ですね」


「なるほどね、確かに主力艦は互角だけど、駆逐艦の戦力差が大きいね。ということは駆逐艦の購入の打診であってる?」


「はい、駆逐艦と潜水艦を4隻ずつの購入打診です」


「わかった。購入は大丈夫だと思うよ、だけどスペインは内戦中だから、1から設計するより直ぐ使える駆逐艦が欲しいと思うから、旧式駆逐艦を供与するってことかな?」


「はい、海軍内でもその様に決まりまして2隻の※③アレッサンドロ・ポエリオ級駆逐艦と偵察巡洋艦で実質駆逐艦の※④ヴィフォー級をそれぞれ2隻ずつ、潜水艦は※⑤アルキメーデ級2隻と最新型の※⑥ペルラ級2隻ですね」


「最新型も売却するの?」


「はい、ただ最新型については内戦中、王立海軍レジーア・マリーナが運用して内戦終結後に売却の流れになりますね」


「なるほどね。じゃあ、その方向でお願い」


「わかりました」

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イタリア王国軍記〜美少女ムッソリーニに転生したのでイタリアを改革しイタリア軍にやる気を出させイタリアを勝利に導く〜を

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補足説明(ウィキペディア等参考)

①トレド

スペイン・カスティーリャ=ラ・マンチャ州のムニシピオ基礎自治体。カスティーリャ=ラ・マンチャ州の州都。かつての西ゴート王国の首都。「町全体が世界遺産」と言われ、タホ川に囲まれた旧市街地は世界遺産に登録されている。


②アルカサル

トレドにある一部地域。スペイン内戦初期に人民戦線政府軍によるフランコ守備隊への包囲戦が展開されたが老若男女問わず、地域住民のほぼ全員が守備隊と一緒に人民戦線政府軍に対して頑強に対抗し、フランコが救援に来るまで守り抜いた。


③アレッサンドロ・ポエリオ級

イタリア海軍が第一次世界大戦中に就役させた軽偵察艦。実質、嚮導駆逐艦。1921年に駆逐艦に類別変更された。2番艦は第一次世界大戦で沈没した為、1番艦と3番艦がスペインに売却された。


排水量

常備  1,028トン

満載  1,216トン

全長  85.0m

水線長 83.1m

全幅 8.0m

吃水 不明

常備 2.8m

満載 3.1m

機関 ヤーロー式重油専焼水管缶3基

+ブルッゾー式直結タービン2基2軸推進

最大出力 20,000shp

速力 31,5ノット

航続距離-ノット/-海里

燃料

重油 200トン

乗員 129名

兵装 10.2cm(40口径)単装速射砲6基

7.62cm(40口径)単装速射砲2基

45cm連装魚雷発射管2基

機雷42発


④ヴィフォー級

1913年にルーマニアから4隻発注されたが、第一次世界大戦が勃発し、オスマン帝国が参戦したことで黒海に入らなくなった為、イタリア海軍が接収した。戦後に2隻がルーマニアから再購入され、2隻がスペインに譲渡されスペイン内戦に使用された。


排水量

常備   1,620 トン

満載   1,790 t

全長   94.3 m

全幅   9.5m

最大出力 40,000shp

機関 ソーニークロフトボイラー4基

+2シャフト。2 ギア式蒸気タービン

速力   34ノット

航続距離 15ノット/5,600 km海里

乗員   146

兵装   152mm単装砲3基

     76 mm単装対空砲4基

     457 mm連装魚雷発射管2基

     24 ~ 44 個の機雷


⑤アルキメーデ級

イタリア海軍の大型潜水艦で、第二次世界大戦で用いられた。スペイン海軍にネームシップを含む2隻が1937年に売却され、残り2隻もスペイン内戦に参戦している。残りの2隻は第二次世界大戦で紅海で活動し、イタリアが降伏するまでに1隻が戦没、1隻が鹵獲された。


水量

水上 970トン

水中 1,239トン

全長 70.5m

全幅 6.87m

吃水 4.12m(水上)

機関 水上:トシ式ディーゼル機関2基

水中 マレリ式電気モーター2基

2軸推進

最大出力 水上:3,000hp

水中 1,100hp

最大速力 

水上 17.0ノット

水中 7.7ノット

航続距離 水上:8ノット/10,500海里

乗員 55名

兵装 

1927年型10cm(43口径)単装速射砲2基 1931年型13.2mm(75.7口径)単装機銃2丁

53.3cm水中魚雷発射管単装8門(前部4門、後部4門)


⑥ペルラ級

イタリア海軍の中型潜水艦で、第二次世界大戦で用いられた。次級のアデュア級とほぼ艦形は共通しており、600型に属する。第二次世界大戦では主に地中海で作戦に従事し、イギリス巡洋艦「ボナヴェンチャー」を撃沈するなどの戦績がある。


排水量

水上  697.25 トン

水中  856.4 トン

全長  60.18 m

最大幅 6.45 m

吃水  4.70 m

主機  FIAT製ディーゼルエンジン 2基、電動機 2基

最大速力

水上 14ノット

水中 7.5ノット

航続距離

水中 74海里 (137 km)/4kt

水上 5,200海里 (9,600 km)/8kt

乗員  45名

兵装

53.3cm魚雷発射管6門(前部4門、後部2門)

13.2mm機銃2丁

100mm砲1門

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