第19話 アウトバーン開設とフランス人民戦線の結成
1935年4月17日
「ヒトラー総統が私を招待しているの?」
「はい、来月に
「良いけど...私関係なくない?」
「恐らくそれは建前でその後に行われる会談が本命かと思います」
「成程...わかった。アンナ、来月の予定を調整しておいて」
「わかりました」
-ドイツ:フランクフルト-
1935年5月19日
史実と同じ日にドイツでアウトバーン路線、フランクフルト・ダルムシュタット間が開通した。ただ史実と違うとするならば私が招待されて開通した日に演説する事になった位。
そして、ヒトラー総統の演説が終わると次に私が演説台に立った。転生したばかりの時は、出来るかどうか不安だったけど演説台に立つとその時だけ、本来のムッソリーニの様な演説を始めるのだ、まるで転生する前のムッソリーニに取り憑かれたみたいに…恐らく身体が覚えているのだろう。その後、演説が終わった後、ダルムシュタット宮殿で会談が行われた。暫く談笑が続いた後ドイツから本題に入った。
「実は先月、エチオピアから兵器の購入の打診があったんですよ。勿論断りましたが」
「そうなのですか」
「既に貴国は一部の正規軍をエリトリアとソマリランドに向けて出発させたみたいですね。8月には徴兵された約10万人の兵士を送るとか...エチオピアは相当焦っていましたよ?中古品でも構わない等言っておりましたからね」
「そうですか...」
流石ドイツ、イタリアの内情をかなりわかっているみたい。帰ったらモーリ内務大臣に
「ところで、兵器の提供ではないのですが、試作品をエチオピアで使ってくれませんか?」
「いいですけど、どういった兵器ですか?」
「こちらに詳細が書いてあります」
そう言ってドイツ側から資料を受け取ったアンナが私に渡した。
「…※①フレシェット弾か」
確か朝鮮戦争の中で大勢の歩兵を攻撃する為にアメリカが開発した対人弾。太平洋戦争で日本軍を苦しめた※②キャニスター弾より射程が長く、弾道を描いて※③クラスター爆弾の様に広範囲に子弾を撒き散らす。
「どうですか?試験結果を報告してくれれば提供しますよ」
「ありがとうございます。是非使わせて下さい」
「わかりました」
その後も色々話し合って会談が終了して私はイタリアに帰国した。
-イタリア:ローマ ヴェネツィア宮殿 世界地図の間-
1935年6月18日
「ドゥーチェ、英独が英独海軍協定に調印しました」
「そう、…史実通りだね」
「この事を受けてフランスがイギリスを非難しました」
「当然だろうね…一応我が国もイギリスに対して非難声明を出しておいて」
「わかりました。それとドゥーチェ」
「どうしたの?」
「これを受けてドイツで新型戦艦の2隻の建造が始まったそうです」
「新型戦艦…」
この時期から考えていると※④シャルンホルスト級か、ヒトラーが転生者だから主砲を28cmからビスマルク級と同じ38cmに変えるかもしれないね。
「アンナ、その新型戦艦の情報を調べて」
「わかりました」
1935年7月14日
「
人民戦線は今から約1年半前の1934年2月6日危機で危機感を覚えたフランス社会党とフランス共産党の急進社会党等の50団体が1935年7月14日連合になった。5月にドイツの再軍備宣言を受けて仏ソ相互援助条約を締結したし、警戒しておいた方が良いかも。だけど、1937年6月には人民戦線内閣が総辞職して崩壊したけどね。
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イタリア王国軍記〜美少女ムッソリーニに転生したのでイタリアを改革しイタリア軍にやる気を出させイタリアを勝利に導く〜を
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補足説明(ウィキペディア参考)
①フレシェット弾
解説済み
②キャニスター弾
大砲で使用される対人用砲弾。筒状の容器の中に大量の散弾が詰められている。
③クラスター爆弾
大型の爆弾内に野球ボールサイズの小爆弾が大量にあり。投下した際に広範囲に散らばって攻撃する。
④シャルンホルスト級
排水量 基準31,500トン 満載38,900トン
全長 235.4m
全幅 30m
吃水 9.69m
機関 ワグナー式重油専焼高圧水管缶12基
ブラウン・ボベリー式ギヤードタービン
最大出力 160,000hp
航続距離 19ノット/8400海里
17ノット/10000海里
最大速力 31ノット
乗員 士官56名、兵員1613名
兵装
28.3cm3連装砲3基9門→38cm連装砲3基6門に変更する可能性有り
15cm連装砲4基8門
15cm単装砲4基
10.5cm連装高角砲7基14門
3.7cm連装高射機関砲8基16門
2cm連装高射機関砲5基10門
(53.3cm水上魚雷発射管3連装2基6門)
装甲(舷側のみ記載)
350mm
搭載機 アラドAr 196(予定) 3機
カタパルト2基
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