第5話 正宗と神
全く何をやられたか分からなかった。
「こんなもんだな、合気道って知ってるか?まあ知らないだろうから教えてやろう」
「名前は聞いた事あるけど?実戦なら弱いんじゃ無いのか?」
「それは実戦ならな、格下や出来るだけ傷付けずに稽古する、場合には強い更に言えば刀相手をベースにしてるからな、刀を使うのには相性いいんだ、動きが分かるからな」
「石投げる技?は何なんだ」
「あれは昔の侍が使っていた、手裏剣術だ」
「手裏剣術?忍者が使ってるやつじゃ?」
「別に忍者だけが手裏剣術使ってる訳じゃない、手裏剣術は間合いが離れている相手のペースを乱し間合いを詰めるのに使うからな、棒手裏剣術の方が忍者には一般的だな」
「価値観が壊されたんだが」
言われてみたら木刀を投げてきた石の防御で手一杯だったからな、食らってみると分かる効果的な技だ。
「合気道はやれとは言わない、脱力やら何やら最初からセンスがある奴かちゃんと長年やらなきゃ出来ないからな、実戦レベルは特に」
「手裏剣術、棒手裏剣術をやれと?」
「健、お前はまだ方向性が定まって無いからな、だからとりあえず投擲の練習からだな」
「分かった」
それから俺は正宗と闘いつつ投擲の技術を磨いたが投げ方が悪いのか全くあたらなかった。
気が付くと夜になっていた、正宗は火を起こしどっから取ってきたのか肉?を木の枝に刺して焼いていたのだ。
「なかなか苦戦してる様だな」
「そりゃな、ヒントもくれないんじゃ」
「リアムは俺の投擲1回見ただけで覚えたからな、全く上には上がいるもんだ」
「人間じゃ無いだろ」
「言ったら喜びそうな言葉だな」
「とりあえずこの先どうしようか」
「ある程度強くなったら旅に出るのもいいぞ、この世界は不思議な場所だらけだからな」
「へぇー、どんな場所があるんだ?」
「実際行ってみ見た方が楽しいからな、おすすめは
「へぇー」
「健、お前は何かしたい事は無いのか?」
「神を殺して帰りたい、あの時何故神に対してOKを出したのか俺にも分からないんだ」
「お前も...か」
「正宗もなのか?」
「ああ、ばぁさん居たし、孫も居た、だがある日突然召喚されて、気づいたらここの国って訳さ、本当は孫とばぁさんの顔を...だが神は強すぎた、だからな帰れない分お前見たいな新人に色々教えてる訳だ」
そう言った正宗の顔は何処かを見つめていて、悲しげに見えた。
「リアムは神を殺したが、願い事をしたのか?」
「した、だが内容までは知らない、全神を殺せばいい訳ではなく一神倒す事に1人願い事を叶えて貰える見たいだな」
「やれるもんなら召喚したあいつの顔面ボコボコにぶん殴ってやりたいな、あいつも神何だろ?」
「そいつはいいな!いつか出来るなら参加させてくれ」
「やろうぜ!」
「全く...生意気なやつだ」
そう言って正宗は微笑んで、寝る準備を始めるのだった。
■■■■■
「朝だぞ!」
「まだ夜明け前何だが...」
「月本じゃずっと暗かったろうが、関係ないやるぞ」
1ヶ月後
「何で攻撃当たらないだよ!」
「見てるからな、お前の動きを」
「見たから分かるのおかしいだろ」
「片目でも避けれるぞ」
俺は1ヶ月立ったある日正宗のじいさん冒険に行きたいと言ったら課題を出されたのだ、遡る事数分前。
「はぁ?攻撃をかすりでもしたら行っていい?」
「そうだ、男に二言はない」
「じいさんの癖に無理すんなよ」
「攻撃今までに当てた事がお前にあるのか?」
「分かったよ!やればいいんだろ?」
「もう来ていいぞ」
口ではこんな事言ってるが俺が一番じいさんに攻撃を当てられ無いのを分かっている、俺はその辺の枝を折り右手に構え、左手には石を持った。
「投擲からの距離を詰めるか、勉強する様になったか」
「じいさんのおかげでな!」
じいさんの言った通りの行動を俺はとるが、予想されていたので当たらないが。
「おっ下からか」
「何で分かるんだよ」
俺は地面の土を素足で蹴り、目潰しを行うが読まれていた為避けられ距離をとられた。
「素足での稽古が役に立ったか!」
「おかげ様で!」
次の瞬間俺は素足の利点足の指で、落ちている枝を拾い手に持ち左手で投げる。
「そうだ!周りを良く観察しろ!視野を広く使え!」
「分かってるよ!」
そして俺はまた石を持ち距離を詰めた。
「フッ」
「横なぎ」
躱されるのは分かっていたので、上に浮いた瞬間石を投げる。
「何で攻撃当たらないだよ!」
「見てるからな、お前の動きを」
「見たから分かるのおかしいだろ」
「片目でも避けれるぞ」
だが更に追い討ちで枝で突く。
「そっから後ろに下がるのかよ」
「なかなかパターンが出来たようだな!」
そして俺は仕掛けていた罠を発動させた。
ポトッ
「当てたぞじいさん!」
「やるじゃないか」
そう、じいさんが躱した石は躱される前提で俺は投げていたのだ、そして上の木の枝に当たり枝が折れ、それに合わせ俺は突きを放ったのだった。
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