第4話 戦え戦い闘う
寝起きは悪くない、身体も軽い気がする。
「起きたな、身体の調子はどうだ?」
「軽い気がするな」
「能力の効果が一つ分かったな、自然治癒力の強化か、羨ましいもんだ」
「言われてみたら確かに、口切ったりしてたが全て治ってるな」
「これならキツイのも行けそうだな、後今日からお前には金も稼いで貰うか」
「金?」
「とは言っても、この都では金が通貨では無い、生命力が通貨だ、要するに生命体殺して店に渡せば替えてくれる、そう言ったシステムだ」
「へぇー」
「とりあえず、朝飯食ったら行くぞ」
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「昨日とは違う場所か」
「他にも狩りに来るやつは居るからな」
すると正宗はいきなり、足を叩き付け大きな音を出した、昨日の悪夢を思い出す...本当に夢に出てきたから悪夢だな。
「じゃあ頑張れよ」
「木刀折れたらどうするんだよ!」
「素手でやれ、じゃあな」
そう言って去って行った、その後どこからか分からないがどんどん昨日見た頭蓋骨がわんさか集まって来たのだ。
「嘘だろ...これ全部?」
前に振り降ろしたら後ろから、全方位から頭蓋骨が頭突きを食らわせてくる、かなり痛いが少しずつ確実に俺は叩き落として行く。
右左前、身体を捻り木刀を当てていく痛みの感覚が無くなり始めた、無心で手を振る様になり遂には木刀も砕けた。
■■■■■
時間の感覚が無くなり、意識の境目が分からなくなった頃、俺は素手で頭蓋骨を殴り付けていた、能力で強化された自然治癒力に任せ殴って行く。
「おい!健!辞めろ!」
「あ?」
「想像以上だな」
辺りを見渡すと骨の山が出来上がっていた、だが俺はまだ物足りなさを感じるのだった。
「皮も捲れて、血が飛び散って居るのに殴る姿を見て流石に俺は見て居られなかった」
「はあ、とりあえずご飯食える分は稼げましたか?」
「流石に持ち帰りきれん、持ち帰り出来る分は持って帰るぞ」
「分かった」
お前やっぱり頭イカれてると言われだが、お前が戦えと言ったんだろと俺は言った、それに対して離脱すれば良かっただろ?と言われそれ以上俺は何も言えなかった。
「かなりの時間実戦経験を積んだはずだが能力による変化は分かるか?」
「さぁ?痛みとかか?」
「アドレナリンだろ、そろそろ痛くなって来るぞ」
「本当に痛くなってきた...」
「本当に面白い奴だな!」
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数日同じ事を繰り返し分かった事があった、ほんの少しだけ身体能力が上がっていたのだ、例えば遠くの物が見えやすくなったり、集中力の上昇、極めつけは戦闘中に死に対する恐怖する事が分かった、筋力や体力は運動して居れば勝手に付くので判別不可だと正宗から言われた、未だにジャンプ力など上がって居ないからだと、ただ自然治癒力が上昇してる以上筋力付きやすく、骨は強固になるだろうとも言っていた。
「今日は俺が稽古を付けてやる、来い」
「分かった」
ただ自分は戦う事に関して以外にも好きだったらしい、戦い強くなる事に対してモチベーションを抱き始めたからだ、段々と戦うのが楽しくなって来たのだ、今も稽古と言われ少しウキウキして居る、最初はかなり冷めていたのに。
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「今日は森の方まで行く、解説も兼ねてな」
そう言って俺を俵のように抱き抱えると、高速で移動し始めたのだ、一体どんな能力何だ?。
しばらくすると緑が生える森へ到達した。
「神は主に領域を持って月本の様にその神に合わせた土地柄になるんだが、この辺りだけ何故か緑溢れるただの森で、しかも範囲も小さいもんだから、何かしらの不可侵領域だ何て言われている不思議な一体だ、しかも」
直接枝をポキッと正宗は折るが直後不思議な事が起きる。
「これも不思議だろ?直ぐ再生するんだ、だから戦うにはうってつけ何だよ、他に生き物も居ないからな」
「本当に不思議だな」
「とりあえず俺は刀無しでやるからかかってこい」
「こっちは木刀あり?」
「もちろん、ほら」
「じゃあ闘うか」
刀を持って無いのにどうやって戦うつもりなのか、俺はとりあえず正面から突っ込んで行った。
「ほらよ」
その辺に転がっている石を投げてきたのだ!俺は木刀で防御するが、木刀が弾かれる。
「手ががら空きだぜ?」
その直接手を捕まれ、巻き取られる様に腕を動かされ、気づいたら地面で腕を片方抑えられつつ関節を決められ動けなくなった。
「動こうとするなよ痛いから」
「ふん!痛てて!!」
「だから言ってんだが」
俺は刀を持たない正宗に完全敗北したのだった。
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