2022/07/27

BGM: Tom Waits "Time"


休みだった。図書館に行き、死刑について考えるべく本を借りる。その後イオンに行き向井和美『読書会という幸福』を読む。私は本を読むが、実は「読書好き」「本の虫」な方のスノッブな雰囲気は好きではない。本が好きでそこそこ読んでいるというだけで自分は選ばれた人間と思っている、という類の人たちだ。だがこの本ではそうした「読書好き」の人ではない人たち、本で救われたことのない人たちに向けて読書がいかに人生に有効に作用しうるかを説いているように受け取った。ブックガイドとしても読める本で、この本に影響されて『失われた時を求めて』にまた挑むのもいいかなと思った。


その後、clubhouseでジュディスさんがルームを開いているのを知りそこに赴く。今回は小さな部屋だったので居心地もよく楽しかった。私が多和田葉子『献灯使』の英訳版を図書館で借りたことを話すと興味を持って下さった。私が「1日に3時間ほど読書に費やしている(テレビもゲームも興味がないので)」と英語で話すと、ジュディスさんはそれを「たった3時間で1冊本を読んでいる」と解釈されたのであわてて訂正する。速読がすごいとは全然ん思わない。いつもながらジュディスさんには英語面でも精神面でも救われている。


午後、ネットフリックスを探っていたら『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』という韓流ドラマの存在を知る。自閉症スペクトラム症の女性弁護士の活躍らしい。さっそく第1話を観てみた。IQ164で今まで読んだ本を暗記している天才肌の主人公が登場する法廷劇で、ありがちな「自閉症スペクトラム症は天才」という図式をそのまま踏襲しているのが気になるが流石に完成度は高い。つい見惚れてしまった。主人公のチャーミングさ、天才性、そして生きづらさ。ここからどうドラマが膨らんでいくのか。私としては彼女の「人間臭さ」も気になる。ぜひ続きを観たい。


夜、断酒会に行く。そこでお世話になった方が入院されたとの話を聞く。私はその方に初めてお会いした時(断酒会に入ったばかりの時のことだ)、「幸せになろうぜ!」と笑顔で話しかけられたことを覚えている。その時は自分のことだけで精一杯だったのでその言葉の意味まで深く考えられなかったけれど、今はわかる。1日断酒を積み重ね、謙虚に(まさにその方のように)生きること。その果てに「幸せ」がある。その方の無事を祈って止まない。断酒を初めてから7年、ついに私は「幸せ」を掴んだのかもしれないと思うと、それに気づかせて下さったその方には感謝しかない。

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