陰キャでデブで容姿の悪い小生が不幸にも犬のうんちを踏んだら学園で一二を争う美少女天使に突然プロポーズされ…等々ラブコメ展開になってしまった件

まかろん

第1章 様々な出会い

第1話 学園の天使様との出会い

「あ~早く続きが読みたいでござるな~」


クラスで最も目立たない存在…小生こと 桐生 勝 は、

お気に入りのラノベを読み終え、独り寂しく教室の片隅で物思いに更けていた。


特に誰かにいじめられているわけではないが、

癖のある陰キャでデブで容姿の良くない小生には誰も寄り付きもしない。

新学期早々、良くも悪くも平凡な毎日…

しかもお気に入りのラノベも読み終え暇でござる。


ん?何やら視線を感じるような…

視線の方向を向くと


「遥ちゃん、髪サラッサラッだね~、トリートメント何使ってるの?」

「遥ちゃん、帰りカラオケ行かない?俺ら飲み物奢るよ?」

「それからファミレスでもよってさ~…」


教室の中央では学園で一二を争う美少女天使様 如月 遥 を中心に

陽キャのクラスメートが集まり、楽しそうに騒いでいる。

別に羨ましいわけではないでござるが、自分独り取り残された気分にも偶になる。


視線は気のせいでござるか…

本音を言えば、少しドキドキするような出来事を期待する自分もいるでござるが…

普通が一番。平和は良いでござる~。

そう思いつつ、金曜日まで何事もない平和な学園生活を送った。


翌々日の休日の日曜日、小生はお気に入りのラノベに新刊が出る事に気づき

本屋に開幕ダッシュをした。


最新刊を楽しみにしていた小生は、家に帰って読むのを我慢できず

立ち読みしながら帰宅の途についていた。


すると不意に前方から自転車が「キキィ!!」と大きなブレーキをかけつつも

突っ込んできたのでびっくりして小生は横に避けた。


「ふぅ~…」と安心するのも束の間、「ムニュ!」と足に嫌な感触を覚えた。

ま、まさか…と思いつつ、下を確認すると…

小生はおもいっきり犬のうんこを踏んでいた。


「あ~あ~…なんて日でござるか…」


いくら刺激を求めていたと言ってもこんな最悪なドキドキは期待してないと

神様に嫌味を言いたくなるでござる…

すると、何処に隠れていたのかうんちをしたであろう犬(ゴールデンリトリバー)が

申し訳なさそうに寄ってきて小生の手にペロペロしてきた。


「全く…お主のせいじゃなく飼い主のせいでござるよな…」

どこか小生は穏やかな気持ちになった。


周りを確認しても飼い主らしき人はいない。


「お主…ひょっとして飼い主置いてきたのでござるか?」


少し犬を撫でていると

はぁ…はぁ…激しい息づかいが聞こえて来て


「ごめん…なさい…はぁはぁ…ごめんなさい!!

 飼い犬のリールが外れてしまって…あっ…」


犬の飼い主であろう女性は俺の足の惨劇にも気づいたらしく、深々と頭を下げた。


「本当にごめんなさい!!

 私の犬がとんだ御迷惑を!!

 お詫びになるか分かりませんが、誠心誠意あなたに尽くします。

 責任を取るので私と結婚して下さい!!」」


「へっ!?」


よく顔をみると…学園で一二を争う美少女天使様 如月 遥 その人であった。


あれ???何これ??どーゆうことでござる???


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る