(二)-7

 戸惑いながら俺は玄関を出て、左手の方の坂道を指さしながら「そこを上がったところの左右の分かれ道の突き当たりの畑だと思います」と伝えた。

 西山さんはお礼を言うと歩いてそちらに向かおうとした。

 しかしそこで俺はふと思いついた。この人に聞いてみようか。見守りサービスと言うことで、地方の山間部の高齢者の安否確認をしているというのであれば、俺のケースみたいなことにはたびたび遭遇しているかもしれない。良いアドバイスをもらえるかも……?!

 そこで俺は西山さんを呼び止めた。西山さんは「はい」と応えて俺の方に振り返った。


(続く)

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