くっだらねえ小説

ンヲン・ルー

第1話 マスク狩り


このクソ暑いのに揃いも揃って一日中マスクなんかしやがって、お前ら頭おかしいんじゃないのか?


しかも、自分がするだけならともかく、人にまで強要してきやがる。


許せねえ。


そんなもん俺が引っ剥がしてやる!


俺は街に出て、道行く人のマスクを手当たり次第に引っ剥がした。


俺はマスク狩りのプロだ。

ハンドスピードもフットワークも半端ない。


素人のマスクなんか一瞬で引っ剥がせる。


もちろん、人体には一切触れない。

怪我もさせない。


奪ったマスクが50に達した頃、警官が姿を現した。


たかが二人で俺を捉えられるか!


俺は警官二人のマスクを容赦なく引っ剥がし、即逃走。


間もなく追跡を振り切り、再び通行人のマスクを手当たり次第に引っ剥がす。


だが、快進撃は長くは続かない。


複数のパトカーが接近してくる。

見るからに屈強な警官が降りてくる。

数は20ほど。


俺はあっという間に取り囲まれてしまう。

さすがに逃げ切れない。


だが俺は諦めない。

命ある限り、一枚でも多くのマスクを狩り続けてやる。


それが俺の正義だ。







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