無題

@cresttitania

誰もが終わりに加担している。

誰もが終わりに加担している。


誰もこんな終わりは望んでいなかった。


終わりは目の前の、


間違いではない一歩一歩が創り出していく。


この先に終わりが来るとわかっているのに、


誰も止めることができないのだ。


これまでのシステムが破綻し、


習慣が継続出来なくなり、そして、


誰もが期待するのを止めるのと同時に


終わりは来る。


そして終わりというのは、私たちに


世界の終わりに向かう歯車を


止めるどころかさらに回させる能力がある。


この現実の世界の本質は3つだ。


1.優位と劣位の発生


2.優位がさらに優越し、劣位がさらに劣後する


3.複数の優位と劣位が衝突し、一つの優位か劣位になる


優位なものも劣位なものも自己を強める作用がある、


そうではないだろうか?


すなわち、全てが終わりに至るプロセスはごく容易に言える。


圧倒的な個数あるいは大きさの劣位が発生し、混ざり合い、全てを飲み込むのだ。


一回劣位に振り切れてしまえば、あとは膨大な優位を持ってしてこれを粉砕する以外に止める手立てはない。


だが、そんなのは普通の状態では無理だ。


常軌を逸していなければいけない。


優位性をどこから持ってこなければ終わりが来てしまうと多くがそう気づかなければいけない。


そして、振り切れた劣位を取り消すための膨大な優位の消費を、多くが認めなければならない。


当然ながら、これは難しい。


優位を持つものは、どんなに小さな優位であっても手放したくない。


特に、自由な人々にとっては。


であるからこそ、世界の誰もが終わりに加担している。


目の前の終わりに、自分を巻き込んだその終わりには気づいていながら、一番大事なことには気づけない。


終わりがやってきた時に、巨大な劣位が生まれてしまった時に、誰もの優位を保証することが、本当の正しさだろうか?


目の前の正しさは、結局終わりへの大きな道を眩ます強すぎる光だ。


終わり始めた世界は、人々の盲目的な献身によって、終わりを加速させるのだ。


だからこそ、まず自身が終わりに加担していることを忘れるべきではない。


そして、目を開くのだ。


歯車をどちらに回すべきかを見極めるために。





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