第115話 ノックスvsNO.3!ドーピングノックス誕生!
アレク達は、新型馬車とマンテ爺の脚力のお陰で、普通よりも2日早く帰路に着くことができた。しかし、街道を走っていると街からいくつもの煙が上がっており、近付くにつれて爆発音のような大きな音が聞こえて、門を見ると崩壊しており、それを見たアレク達は一大事だと思い、屋敷に向かって急いで駆け付けたのである。
そして着いたはいいのだが、ノックスを見たNO.3は間髪入れずに襲いかかってきたのだ。ノックスは、すぐに大剣を引き抜いて構える。
「この時を待っていたんだよ。いっぱい遊ぼうよぉ。
「生憎、狂ったガキに興味がないからな。一瞬で終わらすさ。一刀両断」
凄い速さで迫るNO.3が放つ攻撃のタイミングを予測して一刀両断というスキルを使い、大剣を振り下ろす。短剣を振り下ろしたかのような剣速で大剣を振り下ろした為に、NO.3も避けることが出来ずまともに攻撃を食らう。
「クソ。少し外したか...」
脳天から真っ二つに斬ったつもりが、NO.3がギリギリで躱して致命傷を避ける。だが、左腕は斬り落とされて血が噴き出している。
「あぁ痛いなぁ。前より強くなってるね。僕も本気を出さないとね」
左腕が斬り落とされているにも関わらず平然と話し始めるNO.3。落ちた腕を拾い上げてくっつける動作をすると、真っ黒いモヤが腕には絡まって、そのまま腕は何もなかったかのようにくっつく。
「おいおい!再生は反則だろ...1つ聞いてもいいか?」
「なに〜?」
「その黒いのなんだ?」
「う〜ん!?知らないよぉ〜ゼロ様がくれた新しい力なんだぁ。そんなことより早く殺ろうよぉ」
『へぇ〜ゼロ様ね〜』と新たな名前が出てきたことと目の前の敵が様付けをしたことで、更に警戒しないといけない相手がいるなと考えるノックス。
「じゃあちょっと待ってな。最高の戦いの準備をしてやるから」
そう言うと事前にアレクから渡されていた攻撃力向上薬と防御力向上薬と素早さ向上薬と精神力向上薬と動体視力強化薬と魔力向上薬を飲む。飲み終わるとアレクの言っていたお腹チャプチャプを実感するのだった。しかし、5分しか時間がないので一瞬でケリを付けようとするノックス。
「待たせたな。さぁ殺ろうか」
「何を飲んだか知らないけど、今の僕には勝てないよぉ。アハハアハハぐぁぁぁぁ」
また真っ黒いオーラを出して理性を半分失うNO.3。ノックスは『あれはもう獣だな』と思うのであった。
「
ノックスは爆発して、その直後に高温の槍が飛んでくる。しかし、全て大剣で薙ぎ払い打ち消す。
「バラバラにしたら再生するのか試させてもらう」
「
ノックスの体は固まるが、一瞬で破壊してNO.3に迫る。焦ったNO.3は、
「うわぁぁぁ死ねぇ死ねぇこっちくるなよぉ」
素早い剣速だが、めちゃくちゃに振り回しているだけなので避けるのは容易だ。そして、ノックスは大剣で
「クソ!これが薬の副作用か...グハッ...」
その場で仰向けに倒れるノックス。
「ノックスお疲れ様です。これを飲んで下さい」
オレールに渡されたエクストラポーションを飲み干すと体は元に戻る。見上げるセバスもいた。どうやらオレールに救われたようだ。
「セバスも酷くやられたみたいだな。服がズタボロだぞ。あとオレール悪い助かった」
「見事に狂った子供にやられましたよ。でもノックス様が帰って来られて助かりました」
笑いながら答えるセバス。普段は真剣な顔をしているセバスが笑うのは、本当に安堵したからだろう。
「アレクとパスクは、どうした?」
「あそこですよ」
指を差した先には、アレクとパスクとマンテ爺が共闘しながらNO.5と戦っている所であった。
「少しあいつらには荷が重いだろうから、いつでも助けられるように準備をしといてくれ」
オレールとセバスに伝えると二人は頷いて応える。
「それにしても、あの狂った少年は死んだのでしょうか?」
セバスも、あの黒いモヤやオーラが気になって本当に消滅させられたのか気になっている。
「あれで死んでないならお手上げだな。とりあえずは、あの仲間もどうにかしないとな」
そう言って立ち上がるノックスであった。
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