§ 8ー2 3月24日 世界の終わり
--神奈川県・梅ヶ丘家--
無意識に彼女の頬を
世界の最後の1日の始まり。それを考えないようにした。
もう少しだけ、このまま……
♦ ♦ ♦ ♦
--神奈川県・横浜市某病院--
昨日より強い風の中、体を飛ばされないように
♦ ♦ ♦ ♦
--神奈川県・横浜市某病院屋上--
白い空。それを映していた白い海もすでに見えない。
氷麗な白の星は今、終焉を告げる破滅の黒い塊となり、乱気流が
たなびく
NASAの予測では、パンドラは北半球・太平洋で地球と接触するとのことだ。
そんな情報に意味はない。どこだろうが同じこと。
地球は壊れてしまう。世界は終わってしまう。海も陸も、そこにいる生き物、植物、人工物、元からある自然、自分も、彼女も、その全てが消える。
重さから解放され、浮き上がったあらゆるものの中、繋がれた手の感触が正気を繋ぎ止める。
意識と酸素が薄れていく……
残っていたのは満たされた感情。
目の前の安らかな彼女の瞳には、同じ瞳をした自分の顔が映っていた……
♦ ♦ ♦ ♦
2つ惑星はぶつかる。
地球とラクト。接触した瞬間、すべてが白い光に
そして、世界は終わった。
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