第5話 武器の重さは見た目通りに決まっている

僧侶「勇者さま勇者さま!」


勇者「どうした僧侶よ」


僧侶「先程立ち寄った教会でメイスを奪ってきましたよ」


勇者「お前もお前でさらっとなにをしているんだ」


僧侶「神父さんは強かったですよ、ええホントに」


勇者「蘇生してくれた恩人になんてことを。ところで、そのメイスは随分と重そうだが、何キログラムなんだ?」


僧侶「さあ……量ってないから何とも」


勇者「体重計を用意した。量ってみよう」


僧侶「どうして魔王を倒すのに常日頃から体重計を持ち運ぶ必要があるんでしょう」


勇者「ふむ、十五キログラムか。そこそこあるな」


僧侶「でも重い分与えるダメージも大きいですよ」


勇者「僧侶、お前にそれは振り回せるのか」


僧侶「え、できるんじゃないですか?」


勇者「よくそういうものをヒョロヒョロなくせに軽々と振り回せるやつがいるが、ああいうのは業者が金儲けのために改造しているんだよ。最近の若いやつはYoutube ばかり見ているから変な妄想をだな……」


僧侶「は、はぁ」


勇者「ほら、早くついてこないと迷子になるぞ。メイスを使いたいのならお前が運べ」


僧侶「それくらい分かって……お、重いぃぃ!」

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