第6話 カミングアウト

『私ね、あのね、ぴっぴが生ハムのこと好きなら、辞めといた方がいいと思うの、そう思わない?』

そう言ってくるりーりに俺は驚いた。そのdmを送った真意を確かめるべく俺は『何故?』と聞いてみた。


『だって、生ハムはクソガキだし、クソガキの相手をして、華麗にスルーできるオトナは私くらいでしょ』りーりはそう言った。


俺は驚いた。りーりも生ハムのことが好きなのだと。クソガキだと思ってたりーりも一応女の子で、恋はするのだ。


全くの蚊帳の外から見ていたら、さぞ面白い展開だったであろうが、生憎、3人ともからカミングアウトをされてしまった俺は頭を抱え、また鳴るdmの音に溜息をつきながら目を通す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る