第24話

 「とにかく、司令官の出来の程は判ったな」


 さすがにガイアンも、声を潜め気味に言った。


「取り敢えずこいつを生け贄に、捧げるか?」


 ガルボックがジャフリカに、目を向けた。


「おい、元々俺の仕事だぜ!」


「そうなっても取り分は、きちんと払うぞ」


 ガイアンの言葉に、情報屋のエルフは一瞬、安堵の表情を見せたが直ぐに、声を上げた。


「意味ねえだろ!」


「さて…」


 ガイアンの声は、落ち着いていた。


「何故、というのがさっぱり、見えない」


「あの傷、殺し方。そこは『ガルフォリア』で辻褄、合うけれどな」


 シャウタールが、言った。


「言うまでも無いが、何故辺境砦の兵士御丁寧に一人一人、襲ってるのか…結局デアリア鉱山は、関係有るのか無いのか?」


「有るだろうな」


 シャウタールが、答えた。


「無い筈、無いだろう!」


 ガルボックが、応じた。


「有ると、思う」


 ガイアンも、言った。

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