第6話
木々の多くは茶色を纏っていたが、緑もまだ残っていなくは無かった。一方で杉の林が、灰色に広がる地の中で濃い緑を、際立たせていた。
二人のエルフ、三人の人間がそれぞれ馬に跨がり、旅路を進んでいた。
全員、頭巾の付いた分厚い旅の長衣を纏い、為に遠目には、見分けが余り付かなかった。兵士バルキエールの武器は、剣こそ腰に付けられていたが、盾や兜や胴鎧は荷物として、まとめられていた。
「それで…今の内に詳しく、聞かせて欲しいな」
「はい…司令官が、一から説明したいかと思われますが」
「それは、それ」
「はい」
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