一日一小説・「北の戦士」

R太

第1話

「ガイアン!」


 呼ばれたのは、黒髪の人間の男だった。

 彫りが深く、整った鋭い顔立ちで、凄く特徴が有るというのでも無かったが何となく、印象に残った。大柄では無かったが、引き締まった身体付き、腰の大振りの剣によって存在感を、発していた。


 アイカルトの地は今年も、「狼の冬」に成りそうだった。厳しい寒さ、吹き荒れる吹雪を狼に例えた話でもあり、実際に雪狼の来襲も、多そうだった。

 狼と呼びたくなる、と言っても或いはそれは狼に失礼かもしれない、危険かつ邪悪な者達が、跋扈するかもしれない話でもあった。

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