セカンド・リアル・ワールド
狂犬(ᐡ ᐧ ﻌ ᐧ ᐡ)
episode0 プロローグ
「はァァァっ!」
男は激しい剣撃を繰り出す。
「キカナイゾ」
「クソっ! これでも駄目か……」
騎士のような見た目をしたモンスターが接近してくる。
「シネ」
「死んでたまるかよ!」
再び剣撃を繰り出す。
「オソイ」
モンスターは剣撃を避ける。
「残念! 狙い通り!」
そのまま剣を横に振る。
「グワァァァッ」
モンスターは叫ながら倒れる。
「ふぅー! 今回も中々の強さだったな! 」
そう言いながらモンスターの死体に近づいて、触れる。
「はぁぁぁぁ? 今回もレア装備無しかよ! 」
この男の名は〝
颯がしているゲームは
【Second Real World】略して【SRW】だ。
SRWは2050年にリリースされたフルダイブ型VRMMOのゲームである。
SRWはレベル制MMOで、ハスクラ要素もある。
モンスターを倒してレベルを上げながら、ドロッ
プ装備(レア装備)を狙ったりする。
また、ワールド各地に存在するNPC等からの依頼をこなしたりも出来る。
このNPCは人類が2045年に迎えたシンギュラリティ(技術的特異点)を境に、人類を卓越した知能を手に入れた為、感性も豊かである。
このゲームの最終目標はワールド各地に点在している全ダンジョンの攻略である。
今年でリリースから3年が経過し、それに合わせてSRW初の世界規模のPvP大会が行われた。
参加人数は196ヶ国からそれぞれ10人づつ。
10人の決め方はそれぞれの国で決めてもらう。
颯も参加者の1人である。
日本では[SRW選考大会]を開催し、世界大会への参加者を募った。
対戦形式は1体1のタイマン、どちらかが殺られるまでの勝負だ。
選考大会では参加者全員との総当り戦となっていて、勝率の高い10人が選ばれた。
尚、参加者人数は約10万人、落選者(書類選考で落とされた人)は50万人にも及んだ。
その為選考大会には3ヶ月も掛かり、世界大会
ギリギリで出場者が決定したのであった。
颯はこの選考大会で勝率100%で堂々の1位として選ばれた。
世界大会本戦ではまず初めに、本戦出場者全員が
同じフィールドで生き残りを掛けて戦うバトルロワイヤルが行われた。
このバトルロワイヤルでは人数が200人になるまで続けられ、選手達は約38時間戦い続けた。
また、このバトルロワイヤルでのキルランキング次第で当たりが変わるため、隠れてやり過ごす選手は居なかった。
そしてこの200人でトーナメントが組まれる。
対戦形式は選考大会と同じく1体1のタイマン、どちらかが殺られるまでの勝負だ。
颯はこのトーナメントで勝ち進み、最終的に優勝した。
決勝戦は手に汗を握る戦いで、トーナメント最長の2時間の試合だった。
プレイヤースキルは相手が上でキャラレベルは互角、勝敗を分けたのは武具性能の差だった。
颯は自身のプレイヤースキルやレベル上げだけでなく、レア装備の収集も怠らなかった
決して相手の装備も弱くは無かったが、レア装備との性能差やはり有る。
こうした努力の結果、見事世界最強の称号を手に入れたのだ。
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