夜の帳が降りると何処からともなく現れる
常軌を逸した美少女がふたり。
扠は、狐狸妖怪の類であろうか。
そんな噂が絶えない中で、美少女であれ
妖怪であれ捕まえて正体を暴こうと、代々
生業として妖怪退治をする友人と共に罠を
仕掛ける。
この作品、兎に角もって 魅力的!! の
一言に尽きる。
今時のビジュアル強者の美少女二人と、
妖怪退治を旗印にナンパに余念のない青年
二人。文字通り『ショウタイム』の
火蓋が切って落とされる。
彼女達の 正体 とは。そして、
事の顛末とは…。
或る意味、異種超絶技能戦とも言える、
知恵と能力との戦い。所謂、騙し合いだ。
けれども、その背景に横たわるであろう
ものは余りにも大きく業が深い。
作者の長編作品のスピンオフとの事。
目を見張るショー(化かし合い)の結末。
是非とも、続きはその目で確かめてみて
欲しい。
読んでいると作者さん本当に妖怪ものが好きなんだな~という想いが伝わってきます。退魔師と妖怪の対決という、割とよくある話ではありますが…雰囲気の盛り上げ方や演出、先を読ませない構成が良く出来ていました。
妖怪を鎖に繋げて飼おうなんてとんでもない!
相手は変幻自在でとっても長生き、どんな素顔を隠しているのか判ったものではないのですから。その容姿を自在に変え、異なる文化を持ち、圧倒的実力を有し、それでいてどこか可愛らしいもの。
それが妖怪です。
単体ではなく独自の社会を構成している所までしっかり描けているのが素晴らしいですね。そういったものが好きであれば、是非!