④カエルの大学 ✕ 世界のマホウ

弥良ぱるぱ

プロット

◯参考作品


・書籍

春宵しゅんしょう十話』1963年 岡きよし

『羊たちの沈黙』1988年 トマス・ハリス 著

『中世イタリアの大学生活』1990年 グイド・ザッカニーニ 著 児玉善仁 訳

『中世大学都市への旅』1992年 横尾壮英 著

『SP-2』2008年 平沢進 著


・映像

『ミイラ再生』1932年 アメリカ

『チップス先生さようなら』1939年 イギリス・アメリカ

『市民ケーン』1941年 アメリカ

『ゴッドファーザー』1972年 アメリカ

『アマデウス』1984年 アメリカ

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』1987年 アメリカ

『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』1999年 アメリカ

『剣風伝奇ベルセルク』1997年 日本

『夏目友人帳』2008年 日本

『化物語』2009年 日本




〇物語概要


最古にして唯一、魔法が学べる街「三岳狼さんがくろう」。そこに越してきた主人公の吉狩あぶみは、特殊な方向音痴によって、図書館で“生の人皮装本”と出会ってしまう。


この特殊な方向音痴は、感情のうねりによって発動してしまう厄介な代物で、つまるところうずの中心にいる「悩みを抱えた異形たち」の元へと無意識に引き込まれるというもの。今回の渦の中心、“生の人皮装本”こと白星はくせいは「大切な人」にどうしても会いたくて悩んでいた。


あぶみは嫌々ながらも白星の人探しを手伝う羽目に。ただしやってることは本の窃盗と変わりないので、誰かに発覚する前に「大切な人」を見つけなければならなかった。


一人ずつ調べていては埒が明かない。そこで交友関係の広い学友のクレアに相談すると、一緒に祝賀会に参加することに。偶然にも「大切な人」もこの祝賀会に参加していたのだが、あぶみは大勢の人波に吞まれてしまい会えなかった。


今度は白星が「大切な人」と出会った図書館で情報を集めることに。結果、司書のツメロが吐いた情報から「大切な人」は学長のカエルであることが判明。


しかしカエルの元へと赴く途中で窃盗団の一味に白星が奪われ、ついでに白星の窃盗も発覚してしまう。万事休すかと思われた矢先、再び特殊な方向音痴が発動し、白星が監禁されている家屋へと到着する。


白星奪還の際、あぶみは図らずも彼女の封印を解いてしまう。だが幸運にもその行為が事態収拾の糸口になった。


無事に人の姿に戻れた白星はカエルとの再会を果たす。またあぶみも白星窃盗の容疑が晴れ、なんとか大学除籍を免れる。


とはいえあぶみの特殊な方向音痴が完治したわけではない。そこで白星にあぶみの保護者になってもらえないかとカエルが打診。白星はそれに了承し、二人はめでたく協力関係を結ぶこととなった。




◯世界観


中世ヨーロッパに基づくローファンタジー作品。

とりわけ北イタリアのボローニャを題材にしている(ただし実際の世界地図とは異なる)。


三岳狼さんがくろう

世界各地から魔法を学びに学徒達が集う。中にはそのまま街に居着いてしまう者も多いため、必然的に国際色が豊かになっている。商人のお蔭で「食」はより顕著に表れているが「衣」「住」に関しては風土の兼ね合いもあるため、地元の伝統に自分達の色を混ぜるに留まる。



[街並み]

三方を山に囲まれた城郭じょうかく街。道路は多少の凹凸はあるものの、全て石畳によって舗装されている。建物は主に茶褐色の土壁(あるいはレンガ)に朱色の屋根瓦で統一されており、通りに面した側にはアーチ状の回廊が設けられている。この基本形態から扉や壁、柱などの外観に故郷の特色を表す。内装は言わずもがな。


街の中央には大きな時計塔がそびえ立ち、そこからほぼ十字に大通りが伸びている。ここから路地などの細枝にまで派生する訳だが、この“道”こそ一種の棲み分け的な機能を果たしている。例えば「学徒通り」では講義で必要な文房具や書籍類などを販売する商店が軒を連ねるため、必然的に周囲には多くの学徒が住む。


「魔法使いの塔」と呼ばれる石積みの塔が点在し、その数は大小あわせて100を超える。



[学徒の住居]

世界中からやってくる学徒達は、比較的に同じ出身地同士で集まって生活する。これは時に身の安全を保障してくれる他、望郷の念を軽減してくれるなどの効果も得られる。よって学寮といった大型の建物での集団生活が主になるわけだが、ここで個人の金銭面が大きく反映される。学寮においても大部屋や個室に分かれたりもするし、家屋かおくを借りる者、はたまた教室で寝起きする者まで多種多様。



[学徒の食事]

各学寮で出される食事としてはパンと豆のスープ、たまに焼いた肉といった質素なものなので、学徒はよく外食を利用する。街の各所で経営している飲食店は、遠い故郷を懐かしむためか、あるいは忘れないためか、各々の郷土料理を提供するのが多い(和食や中華などなど)。また物流が盛んなのも幸いして、それらの料理を比較的に安価で手を出しやすいのも学徒が外食を好む要因の一つとなっている。


食事以外にも学徒達は喫茶店、あるいは酒場をよく利用している。飲み物を片手に学友と討論を交えながら、魔法についての理解を深めるのだ。



[二つの学徒団体]

三岳狼に存在する勢力。現代で言うところの大学組織とサークルを掛け合わせたものに近い。特色として、団体の運営は全て学徒達が行っている。


:世界各地からやってきた学徒からなる“連合団体”

:それを脅威と感じた地元学徒からなる“地元団体”


と、二種に大別される。部やサークルはこの区分の末端に位置する。

団体の代表者である学頭が一名、補佐役の副学頭が数名いる。



[一般住民]

古くは三岳狼の建築に携わった職人や商人とその家族に起因する。魔法使いもいれば、非魔法使いもいる。


傍若無人な学徒等としばしば小競り合いを引き起こす。裁判にもなれば、一般住民の方が有利に働くと思われるが、ここは三岳狼、学徒の街。学徒によってもたらされる莫大な経済利益があるため、たとえ街の司法であっても学徒の肩を持っている。



[街の権力]

:連合団体

:地元団体

:一般住民


の三勢力。連合団体と地元団体の抗争、学徒団体と一般住民の抗争、と街の中だけでも問題事が起きやすい状況に。また学徒団体の末端にある小規模な団体(部やサークル)も含めれば、日常的にほぼ何かしらの事件が起きている。




・大学

現代の大学ような特定の敷地に専門の施設群を有していない。イメージとしては「研究室」がそれぞれ一軒の家屋として独立し、「食堂」や「購買部」が商店として街中に点在している。いわば街全体が一つの“大学”を成しているのだ。



[教室]

持ち家、あるいは借家を流用している。規模は所有者(教授)によって異なるが、大体が机・椅子が一体となった「単座(教授用)」が前面に一つ、対面に「単座」が横に伸びた「複座(学徒用)」が数列といった具合。懐事情によってはこれに調度品などが加わり、教室に過度な彩を添える。


日頃の感謝として石を教授に渡す習慣がある。教授は受け取った石を用いて、教室の近くに塔を増築する。この塔が「魔法使いの塔」と呼ばれ、初めて三岳狼にやってきた者達の目印にもなったり、その高さによって教授の評判が一目で分かる。



[講義]

魔法の危険性、および独自魔法についての知識を口頭、あるいは資料を交えて教える。対して学徒は教授の言葉を書き取り、疑問が浮かべば質問を投げかけたりする。


魔法の危険性は過去の失敗例を引用して説明する。魔法の効果を付与した特殊な紙には、動く精密画(現代でいうところの動画に相当)が描かれているので、誰が、いつ、どこで、どのように、失敗をしたのかが明確に分かるようになっている。ただし失敗時の描写があまりにも鮮明なために、初めて目の当たりにする学徒はしばらくの間が食べられなくなってしまう。

学業の最初期で植え付けるこのトラウマが、今後魔法使いが暴走しないようにするかせの役割を果たしている。


:世界魔法

作中に登場する「魔法」とはこの「世界魔法」を指している。

三岳狼の学徒になるということは、つまり「魔法使い」になること。魔法使いになってしまえば世界のどこにいようが魔法を扱うことが出来る。

世界と精神的に繋がることで、あらゆる事象を扱えてしまう。発動するのに“過程“と“結果”を明確に想像していなければ失敗し、最悪の場合死亡する。


例)手の届かない本を取りたいな

過程:本を浮かばせる

結果:手元に本がある

成功!


要するに「不老不死になりたい」等の願望が曖昧であればあるほど、失敗するリスクが高まるのだ。



[魔具]

魔法の効果を付与した品で、形状や性能は様々ある。

基本的には魔法使いしか扱えない。


例)モノ探しの魔具

ゴルフボール大の球体。

使うと該当する場所まで転がってくれる。



[独自魔法]

大学で学ぶ最終目標。

世界魔法を用いて、独自の魔法を創造する。簡単に言ってしまえば、上記の「不老不死」になる魔法の成功例を作れといったもの。常に死と隣り合わせであるため、過去の失敗例を網羅するほど研鑽を積まなければならない。

また教授資格を得る場合には、この独自魔法の習得が必須である。


※全員が全員、独自魔法を習得しなければならない訳ではない。十分な知識を得られれば去っていく学徒等も少なからずいる。



・獣法

限られた者でしか扱えない超危険物。

自身の生命力を消費して発動する。一度に使い過ぎると生命力が枯渇してしまい、最悪の場合死亡する。また長年使い続けていると体の内側から蝕まれ、良くて事切れるか、魔物と化すかの二択しかなくなる。


生命力は生命の根幹に近いものほど早く、大いに回復する(主に血液)。ただし、そのぶん体への負荷は高いので普段は食事などから摂取する。




◯キャラクター


吉狩よしかりあぶみ(女) 大学デビュー数週間目のひよっこ学徒。

:性格 普段は根暗だが、興味が湧けば見境がなくなる。

∴容姿 幼少期から身長が変わらない、ひょろガリ。ボサボサの黒髪で後ろだけ異様に短い。

「あの、私……男の子じゃないです。一応、勉強してるんです。この大学で……」


[備考]吉狩あぶみの特殊な方向音痴について

仕組みとしては、他者が引き起こす感情のうずに巻き込まれて(導かれて)しまうと言ったもの。人間一人であれば問題ないが大勢でいる場合(蜂起や白熱した演説など)、またカエルや白星など上位存在の場合に大きく影響が出る。



・クレア・ヴィヴァルディ(女) あぶみの学友。お酒が大好き。友達いっぱい。地元出身者。

:性格 物事をハッキリ言えるしっかり者。仲間思いだが、時に空回ることも。

∴容姿 身長は中の下。綺麗な赤みがかった茶髪を背の中程まで垂れてる。目鼻立ちが整ってる。太ってはいない。ただ、ほんのり脂肪がついてるだけ。

「あーちゃん……水で割ったら、それはもうお酒じゃないの。タダの水」


[備考]おとも

自分の思い描くパートナーを創造する魔法体系の一つ、召喚法。その教室に通うクレアは、全身が笹で出来た鷹をパートナーとしていつも連れ添っている。



白星はくせい(女) 昔は九尾で、今は本。

:性格 温厚で人に尽しちゃうタイプ。今は気の強い女を演じている。

∴容姿(本)板を折り曲げたような見た目。開かぬよう真紅の組紐が巻かれている。当然だが目が無いので外の世界を見ることはできない。

∴容姿(獣)白金の毛並み。九尾の狐。胴体は大体2tトラックほど。

∴容姿(人)高身長。綺麗な白金の髪が床まで垂れてる。長らく本の状態だったので、顔半分に縦長のシワが入っている。超絶美人。あと、おっぱい大きい。

「我輩ははきゅ、は……きゅ…………白っ星だ。あぶみよ、よろしく頼むぞ!」



・カエル(両性) 世界魔法の生みの親。学長を務めており、一部の熱狂的なファンがいる。

:性格 優しくて寛容的。

∴容姿 デフォルメされたアマガエル。ボーリングの玉くらいの大きさ。あまりに太鼓腹なため、移動は腹を使って跳ねる。

「えぇー! 吉狩君、よりにもよって絶禁本を盗んじゃったの? それはとっても悪い子だね。でも最悪モノ探しの魔具で……えっ? 反応が無い?」



・三岳狼大学図書館司書ツメロ(?) 図書館司書。通称女王様。

:性格 職員になれたのが不思議なくらい気性が荒い。

∴容姿 身長は中の上。綺麗なあい色の髪を腰まで垂らしている。目付きは悪いが、肉付きは良い。

「学徒が窃盗なんてダメじゃねぇか。今度は誰にもバレねぇように、ォレ様が直々に尻穴の奥までねじ込んでやるよ」



・メトク(女) 大学教授。なぜか男性学徒に異常に人気。

:性格 おっとりしてるが動きは溌剌はつらつ。ドジっ子属性の困ったちゃん。

∴容姿 身長は中の上。全身を黒い服で覆っているため、豊満なボディラインしか分からない。

「いぇーい! わたし昨日、精力剤と間違えて劇毒飲んで死にかけましたぁ! でも生きてるので大丈ゔぇぇぇ……」




◯物語構成


一人称視点。

全5章(序章・終章を含めて)。10万文字以上を目標。

主目標:白星を「大切な人」に会わせること。

副目標:あぶみの平穏な学徒生活を取り戻すこと。

「→」以下の文は作者側の意図 or 補足。




●序章


カエルの部屋にて、お茶を飲みながら世間話をする二人。そろそろ講義が始まる時間だからと部屋から退出する。

→世界観+あぶみの身辺情報

→カエルが興味を湧きそうな話をあぶみに振る。あぶみの内面説明(興味があれば我をも忘れてしまう)

→学頭の祝賀会があり、カエルがそれに参加するとのこと。あぶみの内面説明(根暗なので人が多いところには行きたがらない)

→最近、盗難事件が多いなどを提示

→あぶみの方向音痴をカエルとの出会いを交えて説明(不思議な体質とだけ)




●第一章 日常パート ~ 主問題


教室に向かう途中、方向音痴が発動。図書館前にて周囲を確認していたところに、ガラの悪い男性学徒と接触しピンチに。しかし偶然にも学友のクレアがやってきて難を逃れる。

→あぶみの外面説明(見た目が子供)

→クレアの説明



あぶみとクレアの二人で講義に出席。失敗例があまりに無残過ぎたためたまらずゲロる。

→大学、講義、魔法、についての説明



講義を終え、クレアと別れたあぶみは街を散策。そこで再び方向音痴が発動。また図書館の入口まで来ていた。図書館内を散策していると、いつの間にか知らない区画へと入り込み、そこで本の状態の白星に呼び止められる。終いには白星が用いる獣法によって体の自由を奪われ、意識が途切れる。

→本を取る際に魔法を使用。魔法+あぶみの外面説明(身長が低い)



意識を戻すと自室にいた。あまりの出来事にはじめは夢だと決めつけようとするも、鞄の中から「会いたい人がいる」と白星が喋る。その声に夢から覚めたあぶみは、深く悩んだ末に白星を図書館に戻す作戦を練る。


・盗難をしたことがバレないよう、出来るだけ早く白星(本)を返却したい

→図書館の床は大理石であるため、足音でバレる(白星情報)

あぶみの回答:じゃあ靴に魔法を掛けて足音を消す!


消音がバレないよう白星と会話をしながら図書館内に到着。しかし白星に足音がしないことを突っ込まれ、失敗に終わる。

→あぶみの半生、魔法への憧れ、学べる喜びを白星に説く!!!

→白星についての情報



獣法を使うと脅され、計画を変更。盗難が発覚するリスクは上がるが「大切な人」を見つけて、安全に白星を元に戻すことに。


・「大切な人」の情報は“声のみ”で具体性に欠ける

・根暗な性格のあぶみに人探しは難がある。

→人脈がある人物として、クレアに白羽の矢が立った


クレアを見つけ「大切な人」の特徴を教えるも困ってしまう。そこでクレアは“大勢の人が集まる”という点に着目し、本日行われる学頭の祝賀会にあぶみを連れていくことにした。

→あぶみの性格を誰よりも理解していたクレアは、当初あぶみを誘うつもりはなかった。しかし、共に出席するはずだった相手はドタキャン+あぶみが出席する意思があることから彼女を誘う



学頭の祝賀会にて。様々な人が入り乱れる会場で「大切な人」を探し回る。そんな中、白星は「大切な人」の声を聞き取ることに成功。しかしあぶみの身長ではどこに誰がいるのかも分からなかった。

→学徒団体+学頭についての説明

→「大切な人」が今も三岳狼にいることが判明




●第二章 仕切り直し ~ 盗難事件が発覚


別の手掛かりとして、今度は図書館で情報収集することに。一通り館内をうろつくも、何故か白星と出会った場所に行くことが出来ない。行動を怪しまれ、司書のツメロに呼び止められる。

→最近、盗難被害が多い+学徒がしていれば最悪除籍などの提示


あぶみ側

・見つからない部屋について質問すれば、なおさら怪しく思われる→盗難がバレる

・しかし質問しなければ、白星を返却することも出来ない→バレるのも時間の問題


白星側

「大切な人」を探す手がかりが欲しい


見かねた白星はツメロに獣法を掛ける。たちまち静かになったツメロに部屋までの道を開けてもらい、ついでに情報も聞き出す。件の部屋は曰く付きの物品を管理するためのもので、存在を知っている人物は学長のカエルぐらいであるとのこと。

→白星、獣法の使い過ぎ+生命力の減少として気分が悪くなる

→「大切な人」の正体がカエルであると判明!


白星はここで自分が絶禁本(盗難=除籍対象)であることを知り、思い悩む。


・自分の都合であぶみの夢(魔法の勉強がしたい!)を潰えさせても良いのか?

・このまま会えたとしても本の姿である以上「本当の」再会とは言えないのでは?

→つまり白星は自分の目的を達成した時に生じるメリットよりも、デメリットの方が遥かに重いことをここで悟った。


そこで白星は祝賀会で一瞬でも「大切な人」の声を聞けたことを引き合いに出し、今まで散々尽くしてくれたあぶみに感謝と別れの言葉を述べた。


あぶみは最初、白星の指示通りにする。しかし誰もいない空間に白星のすすり泣く音が響く光景に、あぶみは白星に心底同情する。そこで特殊な方向音痴を知っているカエルには事情を説明すれば理解してくれると判断。「大切な人」に会わせてあげようと覚悟を決め、今度は自分の意志で白星を盗難した。



カエルの部屋を目指す最中、あぶみは窃盗団の一味とぶつかり白星を盗まれる。

→あぶみはまだ気付いていない

→あぶみの外面説明(背が低い)

→白星は獣法の使い過ぎ+生命力の減少により気を失っている


カエルの部屋に到着。覚悟を決めて話し出したところにツメロが乱入。ツメロは正気を失う直前に話していた相手があぶみであることから、あぶみが窃盗犯であると確信。ここで白星盗難事件が発覚する。犯人のあぶみから白星を回収しようにも、本人は未所持だった。

→ツメロが正気を戻すと何故か隠し部屋が開いている。確認したら白星(絶禁本)が無い! 急遽カエルの部屋へ

→あぶみ、ここで白星を盗まれたことに気付く


モノ探しの魔具を使って白星を探そうにも、相手は遮断魔法を用いているのか反応せず。仕方がないのでツメロとあぶみは男とぶつかった場所まで、カエルは学頭などに報告するため部屋を後にする。

→あぶみはぶつかった男の特徴まで覚えていない



ぶつかった場所に到着。相変わらずモノ探しの魔具は反応しない。あぶみはツメロと共に必死に探しながら、


・白星をカエルに会わせられなかった

・自分の覚悟とは何だったのか

・あまりにも短い学徒生活


こんなことを考えていた。そんな折に、突如として方向音痴が発動する。 




●第三章 問題渦中 ~ 問題解決


白星視点

蘇る記憶。カエルが来なくなってからの長い日々。孤独や不安が襲う中、彼女の元にあぶみが現れる。


意識が途切れていることに気づく。あぶみの声を呼ぶも反応が無い。


・「大切な人」にも会えない

・あぶみとも別れてしまった


極度の不安を感じていると、ふと男の声を拾う。あぶみ同様に獣法を掛けようとするも、すでに限界が近いためか、異常をきたし使えなかった。

→獣法の説明

→あぶみの方向音痴の仕組みを間接的に読者に説明



あぶみ視点

ツメロの声で我に返るあぶみ。すると見たこともない建物の前にいた。辺りから漂う雰囲気で良からぬものを直感したツメロは、そのまま突撃する意思を固める。


ツメロが窃盗団と殴り合いをしてる最中、あぶみは白星の声を頼りに見つけ出す。しかし窃盗団の一味が凶器を用いてあぶみの額を強打した。


あぶみの短い悲鳴を聞いた白星。もう一撃が当たれば、あぶみは確実に死ぬ。そう判断した白星は己を顧みず獣法を使う。


限界を超えた白星の体はただでは済まない。壮絶な痛みが襲う中、白星はわらにもすがる思いで、あぶみに奥の手である血を求めた。あぶみも本の絶叫を聞き、すかさず額から流れる血を塗りつける。


みるみるうちに吸われていく血。直後、本が真紅の組紐を飛ばす勢いで開いた。すると平たくなった皮膚の板から、少しずつ人間とおぼしき頭が現れる。奇声を上げながら生えてくるに、あぶみはおろかツメロが失神&失禁し、窃盗団も逃げ出してしまう。


あぶみが再び目覚めた時、そこには人間の姿に戻った白星の姿があった。朦朧とした意識の中、泣き出す白星に抱き寄せられ「初めてだ、涙から音が聞こえたのは」と呟かれる。

→一時的な覚醒の類であるため、再々度気を失う

→謎の呟き=白星過去編までの布石



●終章 その後 ~ 次巻への布石


カエルの部屋。あぶみが目を覚まし、安否が分かったところで白星とカエルの自己紹介。そこでカエルは初めて本の正体が白星だと知ると、早速同じ九尾でもある友人を呼びだす手紙をしたためる。

→ツメロは怪我が酷かったので病院送りに

→逃げ出した窃盗団は皆御用となった

→二人目の九尾=次巻への布石


今回の一件であぶみの方向音痴の仕組みが分かる。しかし肝心な解決手段がない。そこでカエルは白星をあぶみの保護者になってはどうかと打診。白星が了承し、あぶみが納得したところで本作を終える。

→あぶみは盗難をしてしまった訳だが(別の形で)きちんと返したのでお咎めなし。むしろ犯罪の温床を潰せたのでお釣りがくる

→白星も万全な状態で「」と出会えたので大満足!



[次巻以降の展開]

・白星と、二人目の九尾との対立(現巻が上巻であれば、これは下巻に相当)

・白星の過去

・白星と……(一番書きたい)

と、だいたい四巻まで白星編が続きます。

その後の展開として、あぶみの方向音痴の原因を突き止めていく予定です!


最終巻の最終場面は既に設定しているので、全体構造もさほど崩壊はしない(はず)。

※単純計算で10巻は確実に超えます(もしかしたら20巻まで届くかも……)。
















最後まで読んでくれて、どうもありがとう! ブチュ♡



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