お嬢様と妹のどっちか選べ?ちょっと、無理です。

WOULDYOU

第1話 俺、転生しました。助けてください。

ビックリした。だって、気づいたら自分のことを上から眺めていたんだから。


ちょっと待て!おかしい!おかしい!!俺、さっきまで、後輩(女性)と仕事してたよな!!


「センパーーイ」

「なんだ‥‥」

「人生って、なんなんですかねー」

「うわ、急に暗い話しすんなよ‥」


この後輩は俺が大学卒業してから、会社に入社して2年目の時、初めて教育係として指導したやつだ。


「だって、辛いんですもーん。センパイ死んだ魚の目になってますよ。」

「一言余計だ!‥‥‥それは、分かるんだけど。」


俺達は、この日3日間連続で会社に泊まり込みで働いていた。


「こんな娯楽のない人生なんてーイヤだーー」

「そうだよな、こんなんじゃ恋愛の一つも出来ないぞ‥」


大学時代、俺は死んだ魚の目でもなく、彼女もいた。だが、この会社に入って、彼女となかなか会えなくて、疎遠になり、自然消滅‥‥

そして、2日前その彼女から結婚の報告が来た。


「恋愛くらい出来ますよ‥‥」

「なんか言ったか?」

「なんでもないですよーーーだ。」


この後輩が小さい声で話すなんて珍し過ぎてつい聞き返してしまった。


「そこで私思い付いたんです。転生してしまえば、良いんだと。」

「は?」


腑抜けた声が出てしまった。


「この前!ネットで買ったんですよー」

「はぁ、もう勝手にしろ‥‥」


この後輩はいつもそうだ、他のやつの前だと真面目な癖に、俺の前だと途端にバカになる。


「あー、信じてませんねー、私が転生してもセンパイには、貸してあげませんから!!」

「あ!!」


ほら、どうせ失敗したんだろ。


「センパイ、成功しました!」


耳を疑った。


「おいおい、マジかよ‥」


本当だった、だって、俺と後輩の間に異空間の穴みたいなものがあったんだから。


「「うわーーー!!!」」


そして俺達はその異空間の穴に吸い込まれた。




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