なんでもないわ

大谷義一

別角度

花火って、少し怖い。

何なら、全て球がいいなんて思う。

人間が恣意的に感じている、危なっかしい法則に則った立体的な広がり方を全てで見せてほしい。そうやって、草原を撫でる風や金魚やチョコバナナや共にドラマチックを作り上げていってほしいと思っている。


でも、へんなやつもいるんだ。


ヒュルヒュル〜、と、毅然を身籠った音は、まるで井戸の中みたいな暗い夜空でぱっちりと目を開けた。恒星みたいな眼で簡単に照らしながら、夜と飽和するまでじっと、まるでアサガオ上のアマガエルみたいに毅然としてる。

僕はそいつの顔を覗き込もうとする。夜に溶けたあいつを見ようと首を捻る、なんたって、溶けてるんだから、そこにいるんだろう。

あいつとの追いかけっこのせいで、僕はあいつを見失ってた。あいつは僕よりもっと毅然としてて、周りはあいつよりもっと釈然としてた。あいつは出る幕を間違えたのか知らないけど、僕に向ける正面顔が恒星から現れた。




意味分かんないね、

こんなのを書いていきます。

こいつらより、俺の顔が一番釈然としてるよ。

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